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彼女はくノ一! 第六話 (125)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(125)

 最初は「ちょいとした息抜き」のつもりだったのが、結局、なんだかんだと長時間にわたるハードな情事となってしまった。というか、実際に睦みあってしまうと楓も香也も自制心が飛んでしまっていた。
 どちらかが達して動かなくなっても、そこで終わりにはならず、密着したまま少し間を置いて休憩してから、また動きはじめる。どちらかが動きはじめると、その動きに快楽を引き出されれ、疲労をおして相手の動きに応じようとする。汗だくになりながらも長時間密着し続け、片時も肌を離すのが惜むように、ぴったりと肌を合わせていた。その間に香也は何度か射精していた。回数は数えていないが、一度や二度ではなかった。楓も、何度も達しているはずだ。
 一応、避妊具は使用しているのだが、つけかえるような心理的余裕はなかったので、最初につけたものをそのままつけっぱなしにしている。そのまま何度も射精しては、避妊具としての機能しないのではないか、という懸念は当然あるわけだが……香也も楓も、お互いを求めるのに必死になりすぎて、そこまで気が回らなかった。二人の結合部は、すでに二人が分泌した体液が混じりあい、ぐっしょりと濡れている。
 他の少女たちとよりも、楓との相性はいいらしい……と、香也にしてみても思わないわけにはいかなかい。他の少女たちとしたときには、やはり相応の快楽は感じるわけだが、今、楓としてる時のような麻薬的な「凄み」を感じることは、なかった。
 この違いが、純粋に身体的なものなのか、それとも心理的な要素も含めた上での「相性の良さ」なのかは、その手のことに詳しいとはいえない香也にはよく判断できない。
 ともあれ……。
『溺れる、って……』
 こういうことを、いうのだろうな……と、香也は、楓の体を貪りながら、思う。
 いろいろあって、複数の少女たちが牽制しあっている現状は、香也にとってもそれなりにいい方向に働いているのかも知れない……、と、香也は、そんなことも思う。
 そのおかげで、四六時中、楓も体に夢中にならずにすんでいる、ということに、思い当たったからだ。
 現在の混乱した状況が、一種の抑止力となっている……という側面は、否定しがたく、あるのだ。
 仮に……この家に来たのが「楓だけ」であって、その後に孫子も三人娘も来なかったととしたら……香也と楓は、連日のように求めあって日常生活も、絵も……当然、学校の勉強も、おろそかにしていたのではないか……。
 そこまでぐずぐずになって、楓との快楽に溺れてしまっている自分……というものが、香也には容易に想像できた。

 なんだかんだで、汗まみれになった二人が(主に、香也の)体力の制約によって完全に動けなくなるまで、二時間以上の時間を必要とした。動かなくなっても二人はぴったりと密着して抱き合っている。香也の分身も、いささか硬度を失っているとはいえ、いまだ楓の内部にある有様だった。
「……二人とも、汗、かいちゃいましたね……」
 香也の耳元で、楓が弾むような口調で囁いた。密着しているので、かろうじて香也の耳元に届く程度の小さな声、だった。
 楓は、香也との今の距離を、楽しんでいるようにも見える。
 ここまで徹底的にやった直後とあっては、楓にしても機嫌がいい。
 香也は、例によって「……んー……」と生返事を返す。体力的に、まともに声を出せないほどに疲れきっている、ということもあったが。
 香也の返事を確認してから、楓は、しぶしぶといった感じで香也の体から身を離す。
 一度香也から身を離すと、思いの外、楓の動きは俊敏だった。
 脱ぎ散らかした衣服の中から自分の下着を見つけて素早く身につけ、その上に適当に拾った香也のシャツだけを身につけて、音も助走もなく部屋の出口である障子の直前にまで一気に跳躍し、そのままがらりとあけた。
 一連の動作は流れるようであり、まったく不自然さはない。おそらく、人目にないところでは、楓は普通にこのような超人的な動作を行っているのだろう。
 そして、楓がガラリと開けた障子の向こうには、かなり不自然な姿勢で……つまり、障子にぴったりと耳をつける姿勢で固まっているジュリエッタとイザベラがいた。
 より詳しい説明を付け加えると、しゃがんだイザベラの上に上背のあるジュリエッタが中腰でかがみ込んでいる状態で……イザベラの赤毛とジュリエッタのブルネットが上下に並んでいる形であり……。
「……な、な、な……」
 しばらく、この事態を「理解」する時間を数秒、必要としてから……。
「……なにを、しているんですか!」
 瞬時に真っ赤になった楓が、叫んだ。
 とはいえ、下着と香也のシャツしか身につけていない状態では、いかにも威厳がない。
 尻餅をつく形で廊下に座り込んだイザベラは、「HAHAHAHAHA」といかにもアングロサクソン的な笑い声をあげながら、ぱらぱらと拍手してみせた。
 ジュリエッタの方はというと、楓が怒っている理由に思い当たらないといった風情で、
「なかきことは、うつくしきかなー」
 などといいなかがら、にこにこと愛想良く笑っている。
「……こ、こ、こ……」
 楓が、言葉にならないうめき声を喉から発していた。
 ……あ。
 楓ちゃん、珍しく感情的になっている……と、依然素っ裸のまま布団にくるまっていた香也は思った。
 意外に、楓が感情的に局面は限られている。
 三人娘に怒るときはあったが、それは感情的になっている、というよりも、そういうアクションを見せつけることで注意を即しているわけであり……つまり、本気で腹を立てているわけではない……ということに、香也は気づいている。
『……楓ちゃんが、本気で怒ったのって……』
 そう。
 楓が感情的になる場面は、香也の知る限り、極めて限られている。
 楓が感情的になるのは……。
 孫子と、やり合った時……くらいのものだった。
「……馬鹿にしてっ!」
 これって……かなり、やばいんじゃないかな……とか、香也がのんびりと思ったとき、楓の怒声が響いた。
 今この場には、これまでのように、調整役の荒野はいない。
 そのことに思い当たり、香也の額に冷や汗が浮かんだその時……。
「……やぁやぁ。
 随分と面白い面子のが集まっているじゃないか、今日は……」
 イザベラとジュリエッタの背後に、不意に人影が現れた……ように、香也の目には映った。
「あれかい?
 最近の姉崎は……このぼくに、引っ越しの挨拶もよくしないのかい?」
 そこに は、にこやかな表情の二宮荒神が立っていた。



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