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2005-07

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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのじゅうよん

そのじゅうよん 「あんなちゃんで遊ぼう」

「雅史くん、気づいた? あんなちゃん、今日ノーブラなのよ。あんなちゃん、まだぜんぜん胸がないから、あんなちゃん、家にいるときはブラをつけないことが多いの」
 そのままで済ませないのが、千鶴さんである。雅史くんの上に乗っているあんなちゃんの上にのっかり、それでも体重をかけすぎない程度に、あんなちゃんの体を固定する。
 ……逃げらられないように。
「お、おねぇちゃ……んー。んー。んー。」
「はいはい。ふたりとも初めてなんだから、もっと楽しみましょうねぇ」
 抗議の声を上げようとするあんなちゃんの頭を、千鶴さんが間髪おかず、そっと、しかし、容赦なく押しつける。逃げ場のないあんなちゃんの顔は、それ以外の選択肢もなく、あんなちゃんの口唇は、もとの、雅史くんの口唇に重なるような位置にじりじりと下がっている。あんなちゃんも最初の数秒は首に力を込めて抵抗していたが、すぐに観念したのか、意を決したように、目を閉じて、雅史くんの口唇に自分の口唇を、重ねた。
 すぐに、頬が上気し、息が荒くなりはじめる。
「はいはい。素直にちゃんと楽しんでねー。ほら、あんなちゃん、もう乳首勃っているんじゃないの? 雅史くん、感じてる?」
 そういう千鶴さんの声を聞くと、一旦はおとなしくなったあんなちゃんが、またもがきはじめた。とはいっても、雅史くんと千鶴さんの体にはさまれた上体でずりずり動こうとするものだから、あんなちゃんが着ているTシャツ一枚ごしに、あんなちゃんの体が、雅史くんの半裸の上半身に擦られたり押しつけられたり、といった格好になるわけで……。
 あんなちゃんの乳首が勃起しているのが、雅史くんにも確認できた。
「ほら、あんなちゃんもわかっているでしょ? 雅史くんのあそこ、あんなちゃんの体で興奮して、こんなに堅くなっている……」
 予告もなく、千鶴さんがあんなちゃんの股と股の間に手を差し入れて、雅史くんの股間に手を伸ばして、さすりはじめた。雅史くんの体が、びくん、と、大きく跳ねる。
「こんなになっちゃったら、ジーパンのなかではとても窮屈そう。いま楽にしてあげますねー」
 チチチ、と音をたて、ことさらゆっくりと、雅史くんのジーパンのジッパーを降ろす。ジッパーの中に指をいれて、下着越しに、堅くなったものにゆっくりと指をはわす。
「うーん。この前一緒にお風呂に入ったときとはずいぶん形が変わっていますねぇ。先輩のより細いと思うけど、堅さは同じくらい?
 はいはい。今あんなちゃんにもちゃんと、感じさせてあげますからねぇ」


つづき
迷った人のための、「はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)」の【目次】






はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのじゅうさん

そのじゅうさん 「ファーストキス」

 一瞬遠のいた雅史くんの意識も、マウント・ポジションをとったあんなちゃんの鳴き声ですぐに元にもどった。床に転がった雅史くんのおなかの上に、あんなちゃんが文字通り馬乗りになっている。どちらかというと小柄でスレンダーな体型のあんなちゃんに乗りかかられてもさして重くはない。けど、あんなちゃんはスパッツにTシャツという軽装だったので、裸のおなかの上に馬乗りになられると、あんなちゃんがのっかっている部分が、否が応でも意識してしまう。
 そのあんなちゃんは、半ば涙目になって、おねぇちゃんに奪われるくらいなら、とかいいながら、ちょうどさっきまで千鶴さんがしていたように、両手でがっしりと雅史くんの顔の両側をホールドし、目を閉じて、ゆっくりと顔を近づけてくる。。。
(キタキタキターーーーーー!!!!!)
 などと思わず半角カタカナで思考してしまったりしているうちに、そのままそっと、あんなちゃんの口唇と雅史くんあんなちゃんの口唇とが、そっとふれあい、重なりあう……。
 これが、あんなちゃんと雅史くんの、ファーストキスだった。


[つづき]
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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのじゅうに

そのじゅうに 「あんなちゃんの逆襲」

「で、返事は?」
「返事って?」
「だからぁ、雅史くんは、おねちゃんに協力してくれるのかなぁ、って。
 んー。ここまで説明してまだ決心がつかないようだったら……こうしちゃおっ」
 千鶴さんが、もともと密着していた上体をさらに雅史に押しつけ、両手でがっりしと雅史くんの頬をつかみ、目を閉じて、ゆっくりと顔を近づけてくる……。
 あう。あう。あう。
 ちょっと暖かいし柔らかいしすっげぇーいい匂いがするんですけど特に胸のあたりとかの程良い弾力とボリュームをもつ固まりがこれでもかと押しつけられる感触はブラ越し服ごしでももうたまりません。アップになると千鶴さん肌がきめ細かくて張りがあるのよくわかるなーってこんなほのかに上気してほどよく血の気がさした顔色がとてもきれいですうぁ気づいたらもうこんな近くにわわわ。あ。千鶴さんちょっと震えているかわいい。あ。つく。もうほんのちょいとで口唇が。あかい。あとほんの数ミリ。吐息。熱い。あ。あ。あ。
 などなどと、雅史くんがなにもいえずにパニくっていると、
 あー!!!
 と、辺り憚らぬとんでもない大声を出して、あんなちゃんが乱入してきた。かと思うと、雅史くんに覆い被さっていた千鶴さんを乱暴に引き剥がし、雅史くんの体をものすごい勢いで抱き起きしたかと思うと、そのままがっしり両手で雅史くんの体を抱きしめ、全身全霊をこめて両手でがっきりと抱きすくめる。
 あんなちゃんは、叫んだ。
 駄目よダメだめ。まぁくんはわたしのなの! まぁくんだけはたちえおねぇちゃんでも死んでも渡さないんだから。
 うんぬん。
 ただ残念なことには、勢い余ってあんなちゃんもろとも横転している最中の雅史くんには、あまりにもストレートなあんなちゃんのカミングアウトも、がたん、という音をたてて、それまで座っていた椅子が倒れる音も、あまり気にならなかった──というよりは、耳に入ってきても意味を解釈するだけの精神的余裕を欠いていたことだ。
 直後、あんなちゃんの体重をもろに受け止める格好で床にぶつかった衝撃のほとんどは、下敷きになった雅史くん自身の体で吸収するはめになった。
 雅史くんは、ぐぇ、と、あまり上品ではないうめきをあげ、肺の中の空気を残らず放りだす。一瞬、雅史くんの頭がくくらくらっときて、気が遠くなった。


[つづき]
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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのじゅういち

そのじゅういち 「千鶴さんの事情」

「……雅史くん……」
 ゆっくりと、椅子に座っている雅史くんの上体に覆い被さり、首に両手を回し、耳元で、千鶴さんが囁く。
「そんなに、あんなちゃんが怖い?」
「あ。あはっ。あははは……」
 雅史くんは乾いた笑い声をあげた。一旦は立ち去るふりをしたあんなちゃんが、たぶん、今頃こっそりと戻ってきて、リビングの壁のすぐ向こうで聞き耳を立てているであろおうことは、二人とも予想するまでもなく、「わかって」いる。良くも悪くも、物心つくかつかないかのころからのつき合いなのである。
 二人とも、性格も行動パターンも、熟知している。
「だから、このままで聞いてね。あ。もうちょっと体重かけていいかな? これでも転ばない? うん。あ。やっぱりすっごく堅くなっているねぇ。恥ずかしがらなくていいのよ。立派立派。うん。ちょっと前にね、おねえさん、大学のほうのつき合いで、何人かでお酒のみにいったの。いいの未成年でも。大学はいったら大人のつき合い、というのがあるの。まあ、おねぇさんがちょといいかな、って思ってた男の子も何人かいたし。うん。でね、何時間か飲んで、お店も何件かかえて、みんなで飲んだり飲み過ぎたりしながら、適当に人数が少なくなっていって、おねぇさんもみんなとはぐれて、この人いいかな、って前々から思っていた先輩とちょっとその、ふたりっきりになってね。先輩、そのときには飲み過ぎたのか、いっていることもよくわからなくなっていて、どっかで休まなけりゃな、っていうことになって、その、ふたりっきりで休憩できるところにはいったのね。うん。そこがどこかは詳しくは教えてあげない。子供はしらなくてよろしい。そしたら、部屋にはいった途端、先輩がおねぇさんに抱きついてきてね。ベッドに押し倒されて、つっごく熱い息を吹きかけながら、服を脱がせられて、キスされて、それどころかあーんなところとかこーんなところも撫でたり揉まれたり嘗められたりして、おねぇさん、もうなにがなにだかわからないくらい気持ちよくなっちゃって、あ、でも誰でもそうなるってことではないよ。その時はたまたま前からよかったな、っておもっていた先輩だからそうなったわけで。で、先輩も服を脱いでふたりで裸で抱き合ったりさわりあったりキスしたりし笑いあったりしたわけね。もう。そんな真っ赤になって恥ずかそうにしないの。雅史くんが説明してっていったから、おねぇさんちゃんと説明しているんだから。でね、いざ、先輩が入れようとしたら、その、すっごく痛くて痛くてね。うん。おねぇさん初めてだったから。先のほうちょっと入っただけでもすっごく痛くなってね。痛い痛いって、大声で叫びながら先輩の体、力一杯はじき飛ばしちゃって、その、そのまま、先輩、頭ぶつけて動かなくなっちゃって。う、うん。息はしていたから、たぶん、大丈夫だとは思うけど。でね、おねえさん、そのまま、怖くなって急いで服を着て逃げてきちゃったの。うん。でね。おねぇさんね、その、男の人のこと全然知らないわけだから、その、雅史くんにね、男の人の体のこと、いろいろ教えてもらえたらなぁ、って……」


[つづき]
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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのじゅう

そのじゅう 「ダメだよ、千鶴さん」

「ほら、まぁくん。ええと、その。ど、どこかさわってほしいところありませんかぁ?」
「って、千鶴さん、明らかに無理しているでしょ、それ?」
 あくまで冷静な雅史くんであった。
「ええと……もう! えい!」
 これでは埒があかない、と、思ったのか、千鶴さんががばりと雅史くんの半裸の体を抱きすくめる。もうじき、来年あたりには追い抜かれそうだが、今の時点では、かろうじて雅史くんより千鶴さんの背のほうが、高い。
「お、おねえさんがこんなにしているのに興奮しないなんて、雅史くんは男性として問題があります。ひょとして。。。雅史くん、女性よりも男性のほうがいい人なんですか? それはそれで萌え萌えなんですけど」
「さりげに失礼なこと抜かしてくれますね。幸か不幸か、大変に興奮しています。それどころか結構暴発すんぜんです」
 なぜか馬鹿丁寧な敬語で、雅史くんは答える。ついでに、千鶴さんの手を自分の堅くなった物のほうに導き、ジーパンの布ごしにさわらせる。
「……これ……堅い……大きい……」
 かすれがちに、囁くように千鶴さんは呟いてから、はっとした様子で、
「だったら、おねえさんに……」
 と、叫んだところで、
「だから、訳も分からずに、一方的に利用されたりいたずらされるのがイヤなんですってば!」
 と、雅史くんに遮られる。
「千鶴さん、いきなり、こんなことする人じゃないでしょ? つき合い長いんですからそれぐらいわかりますって。適当にごまかさずに、まずはちゃんと事情をはなしてください」
 この春まで小○生だった厨房がえらく常識的なことを言い出したのは、冷静さを意識的に保っていなければその場で目の前の女体を押し倒してあーんなことやこーんなことをしたくなる衝動に耐えているから、という説もある。
「……話したら、雅史くんはおねぇさんとエッチなことしてくれますか?」
 眼鏡越しに切なそうな表情で上目使いにそんなこといわれると理性の危機なんだよ! と、雅史くんは内心で叫びつつ、
「話の、内容によります」
 と、乾いた掠れた声で、いった。


[つづき]
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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのきゅう

そのきゅう 「あんなちゃん逆上」

 そのときのあんなちゃんは、もしこれが荒木マンガであったなら背後に「……ゴゴゴゴ……」という擬音が描かれるのではないのか、と思うほどの迫力に充ち満ちていた。
「あ、あんなちゃん、こわい……」
 思わず、雅史くんの背後から密着して首に抱きつく千鶴さん。
(やばいよ。このじょうきょうマジすっごくやばいよ)
 生地の薄いワンピースのサマードレス越しに千鶴さんの感触を否が応でも感じながら、雅史くんの心中と進退は複雑な反応をみせていた。下半身の一部がズボンの中でこれでもかとばかりに硬直していたのは、若さ故の過ちというか自分の意志では制御しかねる生理的な反応であるから、しかたがない面もある。頭の中では、目前のあんなちゃんの態度を鑑みて、非常警報を発令している。できれば脱兎のごとくその場から逃げだして、しばらくほとぼりをさまし、それからゆっくりと時間をかけて対策を練りたいところだが、びっしりと必要以上に密着している千鶴さんの存在がそれも許してくれそうにない。
 とりあえず、引きつった顔になんとか微笑らしきものを浮かべて、あんなちゃんの手からこわごわと替えのTシャツを受け取る。
「あんなちゃん」
 不意に、背後から緊張した様子の千鶴さんの声が聞こえた。
「雅史くんが嫌がっているのなら逆レイプかもしれないけど、嫌がっていないのら、それは合意の上での行為よねぇ……」
 いったいナニをいいだすのか、と、思わず雅史くんが振り返ると、その顔にいきなり、ぶちゅ、と、柔らかくていい香りのするなにかが押しつけられる。どあっぷになった千鶴さんの顔。初めて経験する、唇に密着した唇の感触。それが割れて、割られて、熱く堅いぬめりとした舌が、雅史くんの口内に進入する。犯す。歯と、歯ぐきの間をまさぐり、舌全体が、舌全体をたどる。からみつく。唾液が交換される。
「ほら……」
 初めての経験に、頬を上気させ、ぼうっとした雅史くんの頭の中に、千鶴さんの声が聞こえた。
「雅史くんの、ここ、こんなに喜んでいるし……」
 そして、これでもかといわんばかりにぱんぱんになっている、雅史くんのジーパンのファスナーの辺りを、あんなちゃんに見せつけるようにして、さすり上げる。
「……おねぇちゃんの……」
 そのとき、うつむき気味だったあんなちゃんが顔をあげ、雅史くんははじめて、あんなちゃんが涙ぐんていることをしった。
「ばかぁ!!!」
 ぱしぃぃぃん! と、小気味良い音をたてたのは、雅史くんのほっぺただ。そのまま、たたた、と軽い足音をたてて去っていくあんなちゃんを押し縋ろうとする雅史くんを、千鶴さんはしっかりホールドして放さない。
「だぁめ。雅史くんは、これから、おねえさんと気持ちいいお勉強をするの……」


[つづく]
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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのはち

そのはち 「千鶴さんの誘惑」

「……あんなちゃんいたぁい」
 はたかれた後頭部をさすりつつ、千鶴さんがいう。
「そんなことより、いんこーよいんこー。そんなにしてまで兄弟同然に育ったお隣りの男の子襲いたいのかこの逆れいぱぁ!」
「逆れいぱぁ、って、あんなちゃん、そんな下品な言葉使うなんて、おねぇさん悲しい……」
「ごまかすんじゃない!」
 そのとき、雅史くんが盛大にくしゃみをした。千鶴さんの眼鏡がきらりとひかり、さり気なくあんなちゃんの身体をかわし、雅史くんのほうににじり寄る。
「ほらほら。いつまでも濡れたままでいると身体に良くないから、着替えましょうね。ついでにお風呂にいって熱いシャワーでも……」
 雅史くんのTシャツの裾に手をかけ、そのまま脱がせようとする。
「ふ。あら、雅史くん、外見は細いのに、脱ぐとけっこうたくましいのね。腹筋とかちゃんと割れてるし、肩幅も広いし……」
 服を脱がせるついでに、雅史くんの上半身をなでたりさすったり。
「な、なんなんですか今日は。いつもの千鶴さんらしくありませんよ……」
「雅史くん、こうされるの嫌い?」
 そういいつつ、千鶴さんが指先で背筋を、つつつ、とたどると、びくん、と、何事かを感じた雅史くんの身体が椅子の上で軽く撥ねる。
「子どもだ子どもだと思っていたけど、身体はもう立派な大人ねぇ……」
 いつのまにか雅史くんの背後を取っていた千鶴さんが、雅史くんの耳に後ろから息を吹きかけるようにして、囁く。未経験の感覚に、雅史くんの身体が再度びくん、と撥ねる。
「ちょっ、ちょっと千鶴さん、やばいって」
「感じちゃった? び、ん、か、ん、なのねぇ」
 囁きつつ、千鶴さんが雅史くんの両肩をしっかりホールドして逃がさないようにしている。椅子の上に中腰になりながら、雅史くんは進退窮まっている。
「このまま、おねえさんともっと気持ち良いことしよっかぁ……」
 千鶴さんが、雅史くんの背後から、さらに、囁く。
「まぁくん、はい、服!」
 そのまま二人の世界に耽溺することを許さないのが、あんなちゃんである。千鶴さんの耳元で叫ぶようにしていうと、持ってきた千鶴さんのTシャツを、半裸の雅史くんの胸元に押しつける。表情が、かなり殺気立っていて、怖い。


[つづき]
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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのなな

そのなな 「かってしったるお隣りの家」

 両家とも一軒家同志ではあるものの、その頭に「一応」がつく安普請の建て売り住宅である。やはり「一応」庭らしき空間もあることはあるが、「猫の額ほどの」という形容詞が誠に似つかわしい面積で、雅史くんの家の玄関からおとなりのあんなちゃんの家の玄関まで、一分を要するか要しないか、というほどしか時間がかからない。
 玄関の扉を開き、ほぼ同時に「ただいまー」「おじゃましまーす」と中に入ると、四分の一に切ったスイカをさらに三角形に切り分けたものを乗せたお皿ののったお盆を手にした千鶴さんがなにやら中腰になり、なんとも形容のしようのないポーズをとって出迎えてくれた。
「あ。あ。あ。雅史くんいらっしゃい」
「おねーちゃん棒読み。それになにそのポーズ。まるで切ったスイカを今にもこちらにぶつけようとでもしているかのような」
「ス、スイカをぶつけようなんてしていませんよ雅史くんに」
「っていうか、キッチンもリビングもあっちで玄関経由する必要ないし。なぜここでスイカもって出迎えるのか? おねえちゃん変。いつもにもまして今日はへん」
「いつもにもまして、って、それではおねえちゃんが常態でヘンに聞こえるじゃないですか」
「……今ほどではないにせよ、普段からけっこうヘンというかかなりずれていると思うけど……」
 雅史くんは、漫才じみたやりとりをはじめた姉妹の横を、邪魔にならないように器用にすり抜けてリビングへと向かい、そこに飲み物が用意されていないのを確認すると、とことことキッチンに向かう。戸棚から三人分のグラス取り出し、お盆の上にのせ、よく冷えた麦茶の入ったポットを冷蔵庫から取り出し、リビングへ。リビングのテーブルの上にグラスを配置し、とぽとぽと麦茶を三組のグラスの中にいれる。自分でいれた麦茶を一口のみ、軽くため息をついてから、雅史くんは、
「麦茶がはいりましたよー」
 と、まだ玄関先で漫才を続けている姉妹に声をかけた。「はーい」とユニゾンで返答の声があがり、姉妹二人はおとなしくキッチンの定位置に座る。
「それで、千鶴さん……」
 しばし、よく冷えたスイカと麦茶を満喫し、一息ついてから、雅史くんはおもむろに切り出した。
「……なんだってぼくに、スイカをぶつけようとしたんです?」
 とたん、千鶴さんは盛大に飲みかけの麦茶を吹きだし、そのしぶきの大半は向かいに座っていた雅史くんに胸の辺りにぶつかった。
「ななな。おねえさんは雅史くんにそんなこと。あ。雅史くん、濡れたね? 濡れちゃったよね。服脱ごう服脱ごう。そのままだと風邪引くから。ほら。今からお風呂場のほうに……」
 あかるさまな狼狽から疑問符、確認、誘導、と、めぐるましく語調を変遷させつつ、なぜか最後は明るい口調になって雅史くんの手を引こうとする千鶴さんの頭を……。
「そんなにまぁくんを脱がせたいのかぁ!」
 すぱん、と小気味よく、背後からにじりよったあんなちゃんがはたいた。もっとも平手だったから、見た目よりは痛くはなさそうだったが。


[つづき]
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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのろく

そのろく 「夏休み開始から数日後の午後」

 こんこん、と、雅史くんの部屋の窓をノックする者がいた。あえて、「ノックする者がいた」などと書いたが、二階にある雅史くんの部屋の窓に、あえてはしごをかけてまでノックしてくような存在は、お隣りのあんなちゃんくらいしかいない。本人の弁によれば、「玄関のインターフォンを通すよりは早いから」とのことだが、それなら携帯に電話なりメールなりをしたほうが、早いし確実なはずなのだ。あんなちゃんも雅史くんも、不在がちな両親たちから、「非常用」という名目で、かなり早い時期から携帯を持たされているし、当然、番号もメアドも交換している。
 真相は、「数年前の大晦日の大掃除の時、雅史くんの家押入れの奥から発掘された古いラブコメマンガに影響されて」、の行動なわけで、そのラブコメマンガでは「家が隣同士の幼馴染の少年少女が、お互いに行為を持ちながらなかなか素直になれなくて」という、ありがちを通り越して手垢にまみれたような設定の、「もじもじ」が「もじもじ」のまま一進一退を繰り返し、何十巻と巻数を重ねる大河日常ラブコメ(注: 特定のモデル作品があるわけではありません)だったわけだが、そのマンガが描かれた当時は、今とは違って、そういう設定が新鮮だったのかもしれない。
 とにかく、そのマンガでは、隣の「彼氏・彼女」の部屋にいくのに、ベランダを伝わっていけることになっていて、どうもそういうシュチュエーションが、あんなちゃん的には来るものがあったらしく、なにかしら用事があるときは(ほぼ毎日のようにお隣りに食事を呼ばれている雅史くんの境遇からいえば、そうした用事はかなり頻繁にあるわけだが)、わざわざ梯子を伸ばして二階の雅史くんのサッシ窓がノックされるようになったわけだ。
「暑いー!!」
 窓を開けると、文字通り転がり込んでくるあんなちゃん。窓際にベッドが配置されていることをあらかじめ知っているから、雅史くんが窓を開けるなり冷房の効いた室内へ前転しつつ転がりこんでこれるわけだが、よく日に焼けた細い手足と、ホットパンツのすそとかタンクトップの根元の部分の、対照的に白い肌の部分との対比とを隠そうともしていないのは、雅史くん的にはちょっと刺激が強すぎたりする。
「行儀が悪いな、相変わらず」
 内心の動揺を隠しつつ、いつものようにあんなちゃんの足からゴムのビーチサンダルを脱がしてあげながら、雅史くんがいう。
「部活じゃなかったの?」
「午前中いっていたから、午後はパス。それよりおねぇちゃんがスイカ切ったって」
「それじゃあ、一緒に行こう。それから、さりげなくそんな雑誌広げない」
「けちー」
 あんなちゃんが広げようとした、ベッドの際のデスクの上においてあった雑誌を取り上げる。総合パソコン情報誌、という触れ込みの雑誌だったか、ファイル共有ソフトやアングラサイトの情報、それにアダルトサイトなども紹介されている、ちょっと大人向けのものだった。
「はいはい」
 雅史くんは、脱がせたばかりのあんなちゃんのビーチサンダルを押し付けるようにしてあんなちゃんに渡し、背を押すようにして、二人で部屋をでた。


[つづき]
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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのご

そのご 「念のため」

 いわゆる「大人の事情」というやつで、今まで紹介してきた三人の主要登場人物の年齢は、明確には提示していません。
 明確にしちゃうと、法律的に結構やばそうな設定なので、その辺は、「ヒントを与えつつ、ぼかして」います。特にタイトルは重要なヒントです(笑)。
 そうした明確に書かれていない情報については、今までに明かされた事柄から妄想力を駆使して補完ください。

 それではお待たせしました。いよいよ明日から本編が始まります。


[つづき]
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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのよん

そのよん 「雅史くん」

 これからお隣りのボーイッシュなロリと眼鏡巨乳なおねぇさんにさんさん弄られる予定の羨ましい被害者、もとい、主人公の少年。昔からのつきあいのお隣りの姉妹にはなにかと押され気味のちょっと気弱な性格。
 身長百四十一センチ、体重四十八キロ。ついこの間まで、あんなちゃんよりも華奢なくらいだったが、この春、今通っている学校の入学式前後から、急激に育ちはじめ、背丈もあんなちゃんを追いぬいている、発展途上少年。気弱な性格と成熟しはじめた身体とが、傍目からはアンバランスに写りはじめているのが、本人的にはいまだその自覚なし。
 幼い頃から普通に千鶴さんに勉強を見て貰っているせいか成績が割と良く、性格も顔もそこそこいいので、同級生にひそかに隠れファン多し(ただし、その「隠れファン」たちは、学校でもべったり雅史くんにはりついているあんなちゃんに恐れをなして、誰も近づけない状態)。同性の友人も多いが、つき合いは「広く浅く」で、敵もいないが親友もいないタイプ。帰宅部。家ではネットとかゲームとかをやっていることが多いが、のめりこむ、というほどでもない。SNSなんかも普通にやっていて、匿名でいろいろなことを相談できる年上の知り合いも多い。
 いろいろな意味で恵まれた境遇にいるが、そのことを自覚してはいない。


[つづき]
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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのさん

そのさん 「千鶴さん」

 あんなちゃん、雅史くんよりも、五歳年上の、あんなちゃんのお姉さん。現在、大学生。不在がちの両親たちに替わって、何年も両家の家事全般を一手に引き受けてきた来たためか、家事全般に精通。ただし、時折、本で垣間見ただけのエキゾチックな食材や調味料を使った「創作料理」を食卓にだし、こればかりは、あんなちゃんと雅史くんの恐怖の対象となっている。普通に、ごくごく一般的なメニューを作るだけなら、両家の両親いわく、「いつでもお嫁にいける」レベル。レパートリーとしては、洋食も和食も、主要な家庭料理はだいたい制覇している。
 身長百六十二センチ、体重「うふふ」キログラム。軽度の近視で、大学へいくときや外出のときはコンタクトを使用している。が、家にいるときは眼鏡。運動神経にはあまり恵まれていないらしく、スポーツ全般が苦手。日常生活でも、なんにもない所で普通にコケけたりする。
 本好きで、家にいるときは、家事か本を読んでいる。普段からぼーっとした印象があるが、ことたいした受験勉強をしていなくとも、結構レベルの高い大学にあっさりと現役で受かってしまっているから、実は頭がいいのかも。
 大学&ご近所さん&毎日のように買い物に行く商店街に、公然非公然なファンが多いが、なぜか特定の恋人はいないらしい。
 プロポーションとかのパラメータは、今後否が応でも詳細に書く機会があると思うので、この場では割愛。


[つづき]
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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのに

そのに 「あんなちゃん」

 あんなちゃんは雅史くんの同級生。三ヶ月だけ、雅史くんより早生まれ。ちょっと前まではそんなことはなかったけど、数ヶ月前、雅史くんの身長が伸び、あんなちゃんの背丈を追い越したあたりで、「三ヶ月だけ年上」であることを、ことあるごとに強調するようになった。この春めでたく雅史くんといっしょに、新しい学校に入学、新しい制服をきるようになって、そろそろ三ヶ月をこす頃になる。
 身長は百三十五センチ、体重は「教えてくれない」キログラム。ただし、体型はあくまでスレンダーで、足も手もほそく、外見的にはかなり華奢にみえる。雅史くんには内緒だが、胸がなかなか育たないことについて、同性の同級生にしょっちゅう愚痴を零していたりする。その「同級の同級生」たちには、「それはダイエットに苦しんでいるわたしらへの嫌味か? あぁん?」と、極めて評判が悪いが、基本的には同性にも異性にも好かれる快活な少女だ。
 小学校から続けて水泳部に所属していて、今の季節は真っ黒に日焼けしている。また、華奢な外見に反して、身体能力には秀でていて、体力もあるし反射神経も抜群。雅史くんとか千鶴おねえちゃんとか、気心の知れた相手と言い争いになったときは、口よりも先に手がでるタイプ。


[つづき]
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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)   そのいち

そのいち 「基本設定」

 雅史くんの同級生のあんなちゃんには、千鶴さんという五歳年上のお姉さんがいる。あんなちゃんと千鶴さんは、雅史くんのお隣の姉妹で、それこそ、産まれたときから知っているような関係だ。だから、雅史くんにとって二人は、改めて「幼なじみ」とか意識するまでもなく、「そばにいて当たり前」な存在だ。
 両家とも両親がなにかと不在がちで、両家の大人たちがいないときは、年下の二人の面倒を年上の千鶴さんがみる、というのが、いつの間にかデフォルトになっている。当然、雅史くんが隣の家に泊まることも、お隣の姉妹が雅史くんの家になにくれと理由をつけて遊びに来たり、泊まったりすることも多い。
 血の繋がりこそないが、雅史くんにとって、あんなちゃんと千鶴さんは、家族並みに身近な人たちだった。


[つづき]
迷った人のための、「はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)」の【目次】






胸揺れテニス

胸揺れテニス

脱衣ではないですが、Japanese Teenのどでかいビキニ胸が、気持ち良いくらいにゆっさらゆっさらと揺れています。
一見の価値あり。

<人身売買>タイ人少女売り渡した日本人ら2人逮捕

<人身売買>タイ人少女売り渡した日本人ら2人逮捕

ロリ売春もあれですが、人身売買はもっといかんですよ。

kiss, kiss, kiss!!

kiss, kiss, kiss!!

クラブで、酔っぱらって盛り上がったおねーちゃんたちが、女同士で見境なしにぶちゅぶちゅキスしあっています。
脱ぎとか絡みとかはないけど、微妙にエロい。






眼鏡のねーちゃん、オモチャ使用中

眼鏡のねーちゃん、オモチャ使用中

どうやらアメリカのどっかの田舎で、テレビのラブシーンみて催しちゃった眼鏡のねーちゃんがオモチャ使いはじめたところに弟とか家族が集まってきちゃって……。
という、すっげぇーバカ動画。
日本なら、どっかのマイナーなエロマンガでしかこういうネタやらん。
主演のねーちゃんは、眼鏡外すとけっこう美人だと思うぞ。




カンフー・ポルノ

カンフー・ポルノ

Gガンの東方不敗みたいなしぶーいおっさんと、顔もスタイルもいいねーちゃんが、すっぽんぽんでマジにワイヤーアクションアクロバットセックスやってます。
笑える。
っつうか、こういうベタなネタ真面目に作るなよ。


NEWS ベッドでは何をすればよい?=性知識に乏しい香港住民

ベッドでは何をすればよい?=性知識に乏しい香港住民

 同協会のグレース・ウォンさんによれば、昨年、家族計画協会に対する問い合わせは50%も増え、その多くはセックスのやり方を教えてほしいというものだった。結婚しているカップルを含め、身体の器官について知識がなく、どれが性器かも分からなかったり、エレクションなど性的な反応に伴って現れる肉体的変化を理解していないとグレースさんは語っている。
(時事通信)発


アダルト業界のみなさーん。
こちらに有望な未開発市場区域がありますよー!


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