2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのじゅう

そのじゅう 「ダメだよ、千鶴さん」

「ほら、まぁくん。ええと、その。ど、どこかさわってほしいところありませんかぁ?」
「って、千鶴さん、明らかに無理しているでしょ、それ?」
 あくまで冷静な雅史くんであった。
「ええと……もう! えい!」
 これでは埒があかない、と、思ったのか、千鶴さんががばりと雅史くんの半裸の体を抱きすくめる。もうじき、来年あたりには追い抜かれそうだが、今の時点では、かろうじて雅史くんより千鶴さんの背のほうが、高い。
「お、おねえさんがこんなにしているのに興奮しないなんて、雅史くんは男性として問題があります。ひょとして。。。雅史くん、女性よりも男性のほうがいい人なんですか? それはそれで萌え萌えなんですけど」
「さりげに失礼なこと抜かしてくれますね。幸か不幸か、大変に興奮しています。それどころか結構暴発すんぜんです」
 なぜか馬鹿丁寧な敬語で、雅史くんは答える。ついでに、千鶴さんの手を自分の堅くなった物のほうに導き、ジーパンの布ごしにさわらせる。
「……これ……堅い……大きい……」
 かすれがちに、囁くように千鶴さんは呟いてから、はっとした様子で、
「だったら、おねえさんに……」
 と、叫んだところで、
「だから、訳も分からずに、一方的に利用されたりいたずらされるのがイヤなんですってば!」
 と、雅史くんに遮られる。
「千鶴さん、いきなり、こんなことする人じゃないでしょ? つき合い長いんですからそれぐらいわかりますって。適当にごまかさずに、まずはちゃんと事情をはなしてください」
 この春まで小○生だった厨房がえらく常識的なことを言い出したのは、冷静さを意識的に保っていなければその場で目の前の女体を押し倒してあーんなことやこーんなことをしたくなる衝動に耐えているから、という説もある。
「……話したら、雅史くんはおねぇさんとエッチなことしてくれますか?」
 眼鏡越しに切なそうな表情で上目使いにそんなこといわれると理性の危機なんだよ! と、雅史くんは内心で叫びつつ、
「話の、内容によります」
 と、乾いた掠れた声で、いった。


[つづき]
迷った人のための、「はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)」の【目次】








Comments

Post your comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

このページのトップへ