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彼女はくノ一! 第六話 (150)

第六話 春、到来! 出会いと別れは、嵐の如く!!(150)

「……んんっ……。
 はぁ。はぁ。はぁ……」
 香也の上に覆い被さった孫子が、香也の指を自分の秘処に押し当て、擦りつけている。
『……うわぁ……』
 香也は口にこそださなかったが、内心で驚きの声をあげていた。
『ここ……どんどん……奥から……濡れてくる……』
 香也の指を使用して、孫子が自慰をしているような状態だった。
「……ごめんなさい……。
 んはぁっ! ごめんなさい……」
 孫子は小声で、譫言のように繰り返していた。
 香也をないがしろにして自分だけの悦楽にふけっているいる……という自覚はあるのだが……。
「……指が……んんっ。
 き、気持ちよくて……と、止まらなくて……はぁ。はぁ。はぁ……。
 い、いけない……こ、こんなはしたないの……。
 んっ! んんっ!
 あっ! あっ! ああっ!」
 途中からぱくりと開いた孫子自身の襞の中に、香也の指が半ば埋もれているような状態で、香也に許しを乞いながら、孫子は激しく香也の指を動かし続け……ついには、ひときは大きな声をだす。
 そしていきなりぐったりと全身の力を抜き、香也の上に倒れ込んだ。
『……いっちゃった……かな?』
 途中から放置された形になった香也は、他人事のようにそんな感想を持つ。
 孫子の体も息も、熱い。
 これだけの至近距離で孫子の狂態を見せつけられ、感じるところがない……といえば、それは嘘になるわけだが……孫子が没入してしまった分、香也が冷静になってしまった……ということは、あった。
『……女の人って……』
 その気になっていると、あそこからこんなに水分がでてくるのか……と、香也は冷静に観察している。孫子のソコから溢れてきた液体は、香也の手指とスェット、下着まで
を濡らしている。孫子自身は、途中からスカートを腰までまくりあげていたので、濡れたのは下着くらいのものだった。
 その孫子は、火照った体を完全に香也に預け、満ち足りた表情を浮かべていた。
「……こんな……」
 しばらくして、孫子は香也からは自分の顔が見えないように首を巡らし、蚊の鳴くような小声でつぶやきはじめた。
「……こんな淫らな子は……お嫌いですか?
 わたくし……途中から、が、我慢できなくなって……止まらなく……」
 孫子の耳が、真っ赤だった。
「……んー……」
 香也は、ゆっくりとした口調でいう。
「別に、嫌い……ということは、ないけど……ぜんぜん……」
 おいてけぼりになった感はあるものの、それで孫子を嫌う……という発想は、香也にはない。もちろん、快楽に耽る孫子の姿は「……えっちだ」とは思ったが、そんなことを孫子本人にいえるはずもない。それに劣情を催した、ということでいうのなら、香也に孫子を責める資格はない。孫子は片手で軽く握っていただけで強い刺激は与えられていないのだが、香也の分身は今までずっと継続して硬度を保っている。
「……たとえそうであってもっ!」
 不意に「がばっ!」と顔をあげて、孫子が顔を真っ赤にして香也に迫る。
「……香也様にご奉仕するといいながら、香也様を差し置いて一人だけで、み、淫らなことに耽っていたことは、許されることではありません! ええ、そうですとも! 例えプレハブのときからずっと股間がむずむずしていても、お風呂場で香也様に愛玩されたとき指よりももっと太いものでもっと乱暴に思う様犯されたいと思っていても、そんなことは香也様をないがしろにしていい理由にはなりません!」
 なんだかわけがわからないけど、妙に高いテンションで孫子はいっきにまくしたてる。
 ……半分くらいは、恥態を見られた照れ隠し……なのかな? と、孫子の取り乱しようをみた香也は思ったが、それにしてはもっと恥ずかしい内容を自分自身で告白しているような気もする。
 もう少しして頭が冷えてから、孫子は自分の言動を冷静な目で思い返して一人ひそかにのたうちあわるのではないか……と、思わないでもなかった。
 孫子は、普段の澄ました様子とこうして変なテンションになっているときの言動とが、あまりにも格差がありすぎるような気もする。
「香也様も! こんなに熱く硬く脈打って……」
 孫子が、それまで片手で軽く握っていただけの香也のモノを上下にしごきはじめる。
「その……殿方がひとりで慰めるときは……こう、なさるのしょう?」
 確かに孫子は、いろいろと予習してきたようだった。
 最初のうちはおそるおそる、といった感じで、ゆっくりと香也のモノをしごいていた。が、すぐに慣れたのか、孫子の手の動きは、いくらもしないうちに早くなっていく。
「……ちょっ……」
 香也と孫子とでは運動性能が違うとこ事なのだろうか……かなり、はやい。孫子はそっと、軽く握っているだけなので、孫子の動きが早くなっても、あまり痛いとは思わなかった。実際に女性の中に入っているときや自分自身でするときとはまた微妙に違う刺激を得て、香也はすぐに情けない声を出す。
「ちょと……そんなにされたら、すぐに……」
「そう……ですわね」
 孫子は少し惜しむような表情をしながら、香也のモノから手を離した。
「ここまで来てすぐ終わってしまうのは……少し……。
 いや、かなり……惜しいですわね……」
 一瞬、孫子は本当に惜しそうな顔をしたが、すぐに表情を切り替え、香也のスェットの下と下着を、一気に引き下ろして下半身をむき出しにし、その上にまたがる。
「は、はしたないことですけど……」
 香也の上に乗った孫子は、とろんとした目つきで香也を見下ろす。
「わたくし……香也様のこれが……。
 夕方のプレハブのときから……いいえ。
 もっと前から……。
 ずっと、ずっと……欲しかったんですのよ……」
 潤んだ目つきで香也を見下ろしながら、孫子は腰を前後に動かし、自分の下着の濡れた部分を、硬直した香也のモノへと擦りつけはじめる。
「……んっはぁ……。
 香也様の、硬いのが……わたくしの……に……当たって……」
 いったん、腰を動かしはじめたものの、孫子はすぐに動きを止めた。
「……これ……気持ちよすぎます……。
 ……このままでは……すぐに……」
 動きを止めた孫子は、香也の上にまたがった状態で自分の下着を横にずらし、硬直した香也のモノの先端を、自分の入り口に導いた。


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