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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのにじゅうに

そのにじゅうに 「盗み見て、慰めて」

 雅史くんは状態を起こし、自分の上に馬乗りになっている千鶴さんの乳房に食らいつく。ツンと上を向いた乳首を口に含み、千鶴さんの背中に手を回して抱きしめる。乳首の周辺を舌で舐め回し、乳首を甘噛し、舌で転がす。あ、あ、あん、という千鶴さんの上げる声が、どんどん鼻にかかったものになる。千鶴さんは、乱暴にしないで、もっと優しくして、と、いいながらも、明らかに感じている。
 そんな様子を、半裸のあんなちゃんは、細く開けた扉の隙間から伺っていた。左手は乳房に、右手も、いつの間にか、スパッツの中にはいっていて、もぞもぞとうごめきはじめている。
 あんなちゃんがみているうちに、もどかしげに千鶴さんのサマードレスを引き下げる雅史くん、その雅史くんの動きを助けるように腰を浮かせる千鶴さん、その合間にもお互いの口唇を貪りあったり、身体の各所を愛撫しあったり、と、二人の行為はさらにエスカレートしていき、その様子は、ぎこちなさは感じるものの、明らかに心を許しあった恋人同志のものにしか見えなかった。
(あ。あんなに激しくされたら。あ。あ。そんな、いきなりあんなこと)
 あんなちゃんの心中は、二人に対する嫉妬と、乱暴に愛撫されている千鶴さんへの感情移入とが複雑に交錯した感じ。いつものあんなちゃんなら問答無用で乗り込んでいって二人を引きはがすのだが、明らかに二人が合意の上で行為を行っている、ということと、それに、自分自身、ついさっきの余韻も手伝って、覗き見をすることでかなり欲情してしまっている、という事実が、あんなちゃんから「いつもの強気」を奪っていた。
 あんなちゃんの目の前で二人が演じている行為は、あんなちゃんが自慰をするときに想像する行為とほとんど同じで、しかも、「雅史くん」という相手も同じだった。あんなちゃんがいる同じ家で、このような行為をはじめた二人に対する嫌悪感や嫉妬はもちろんあるが、いや、そういう想念がかえって、あんなちゃんの劣情に火をつけていた。あんなちゃんは今や、獣のようなうなり声を上げてお互いに絡み合っている二人から目をそらすことができなかった。目をそらすことができないまま、いつものように、自分の幼いクレパスを上下に刺激はじめている。千鶴さんが雅史くんにされている行為の一つ一つを、自分がされているものと想定して、どんどん淫靡な妄想の中に埋没していく。
 あんなちゃんは二人の行為を覗きながら、実際に行為を行っている二人とシンクロするように昂ぶっていった。
 千鶴さんのそれとは比較するのもばかばかしいほどの微かな胸のふくらみは、それでも尖端がきゅっととがっている。さっきからなで回すことが止められないスパッツの中の恥丘は、いまや指を這わせるたびにくちゃくちゃといやらしい粘液質の音をたてている。頬が、いや、身体全体が、熱くなっていることを、あんなちゃんは自覚した。
(……やだ……わたし……こんなに……いやらしい……)
「盗み見」という自分の行為に対する嫌悪感や背徳心も、今ではさらにあんなちゃんの暗い情欲をかき立てる燃料にしかならなかった。

[つづく]
迷った人のための、「はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)」の【目次】









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今日はもうひとつ

うちみたいに官能小説書いてるブログ見つけました。浦寧子さんの悪場所の小径です。小説のタイトルは、「はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)」で、幼なじみのあんな・千鶴・雅史が性の快楽に目覚める様子が描かれてます。人間関係もしっかり描いてあって、書くのにも参考に

  • 2005/08/08(Mon) 21:11 
  • 白色吐息~淫牝乃汁~
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