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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのじゅうきゅう

そのじゅうきゅう 「雅史くんの反撃す」

「雅史くん、いつ出してもいいから、おねぇえさんのを直接舐めてぇ!」という千鶴さんの叫びをきいたとき、雅史くんの中で、なにかが切れた。それはもう、「プッツン」と、大きな音をたてて、見事に。
 もともと、まがりなりにも、いままで理性を保っていたのが奇跡に近いのである。童貞故に女性から積極的にアプローチされるとかえって臆する、とか、予想を超えて進行する事態に対応できなかった、とか、普段自慰するときの妄想がまんま現実化して頭がついていかなかった、とか、いろいろ理由はあるだろうが、その叫びを聞いた時点で、今まで。金縛りにでもあったかのように、諾々と千鶴さんに誘導されるままだった雅史くんは、猛然と自発的に動き始めた。
 千鶴さんの叫びを聞くことで、千鶴さんが本心から、雅史くんを求めているのだ、ということに、心から納得したから、かもしれない。……とはいっても、実際にやったことはといえば、目前にあった千鶴さんの股間にむしゃぶりつく、という、甚だ品性に欠ける行為であったわけだが。
 雅史くんは、薄い下着の布越しに、猛然と舌を這わせはじめた。ちょっとじょりじょりする千鶴さんの陰毛の感触を口の廻りに感じながら、恥丘の割れ目に沿って舌を上下させる。そして、舌を堅くとがらせて割れ目の奥に割って進もうとする。あるいは、湿り気に鼻先を埋没させつつ、雅史くんからみて顎のほうにある突起を、舌で転がす。甘噛みする……。
 本能の導くまま、首から下の動きを封じられたままの雅史くんは、それでも、縦横無尽に千鶴さんの陰部を刺激して、まだまだ未開発な部分も多い千鶴さんの性感帯を次々に喚起させていった。雅史くんの下半身を弄くっていた千鶴さんも雅史くんの猛攻に為す術もなく、いつの間にか手をとめ、あはん、うふん、と、随分艶っぽい吐息を繰り返しはき出すだけとなっている。雅史くんの、未経験故の限度や節度を度外視した猛攻に、いつしか、千鶴さんは我を忘れはじめていた。
 一方、千鶴さんの手が止まっていたせいもあるが、雅史くんの性感は、依然として射精に至る一歩手前、の状態でとまっている。もちろん、千鶴さんのようなきれいな女性に握られたりさすられたり口に咥えられたりすることに、感じるものがないわけではない。しかし、それも、いざ実際にやってもらうとなると、実際の刺激としては、自分でさするときの握力のほうが全然強いわけで、「千鶴さんがやっている」というところからくる、メンタルな部分での意味合い以上の性感を、雅史くんに与えているわけではなかった。この辺り、雅史くんという童貞の「実経験皆無想像力無限大」というドラスティックな側面が、結果としてかえって強みになった形で、逆に、雅史くんがこの時点で多少の女性経験をもっていたら、千鶴さんのような美形に、少し弄られただけでも暴発、という事態になることも充分にありえただろう。
 ともあれ、同じ未経験でも、より頭でっかちで行動に抑制的であった千鶴さんのほうが、もはや遠慮もなにもなくなった雅史くんに、押されつつある、というのが、このときの状況だった。その証拠に、雅史くんの身体を押さえつけていた力が弱まり、雅史くんの両手は既に自由になっている。雅史くんは、自由になった両手を千鶴さんの腰に回し、じょびじょびと盛大な音をたてて千鶴さんの股間を貪っている。千鶴さんのひもぱんの両脇についた細い紐の結び目はとうにほどけ、サマードレスのスカート部分は腰までまくり上がり、むき出しになった千鶴さんの下半身に全裸になった雅史くんは取り付いて容赦のない口撃を敢行している形である。もはや「少年」というよりは「獣」と化した雅史くんは、恍惚とした表情を浮かべて千鶴さん自身を味わっている。千鶴さんは陶然として雅史くんの獣性を受け入れている。
 湿った音と、千鶴さんの甘い吐息ばかりが、室内に谺していた。


[つづき]
迷った人のための、「はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)」の【目次】





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