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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのにじゅう

そのにじゅう 「あんなちゃんは見ていた」

「雅史くん、いつ出してもいいから、おねぇえさんのを直接舐めてぇ!」
 という声で、あんなちゃんは、はっ、と目を覚ました。何故か、半裸で、キッチンで寝ていたことを、一種いぶかしむが、すぐに気を失う直前の醜態を思い出し、一人赤面する。いや。今は、それよりもさっきのおねぇさんの叫び声だ。ものすごい不穏当な内容だった……ような、気がする。
 とんとんとん、と、軽い足音を立てて階段を上り、耳澄ますと、物音が聞こえるのはやはりおねぇちゃんの部屋。扉に耳を当てて中の様子を伺うと、たしかに、二人の気配がした。それも、なんか、ものすっごく「いやらしい」雰囲気の、二人のあえぎ声が……。
 ここで踏み込むべきか、否か。にわかに判断がつきかねたあんなちゃんは、しばらく考えた後、「とりあえず、様子を見るべきだ」という結論に達した。その結論に従って、音をたてないように、そっとおねぇちゃんの部屋の扉を、ほんの数センチ開き(なぜだか、鍵はかかっていなかった)、片眼で内部の光景を目の当たりにすることになった。
(あ)
 そこに繰り広げられているのは、憎からず思っていた同い年のお隣の幼なじみと、自分の実姉……。あんなちゃん自身にとって、とっても身近な人間二人が、単なる男女と化して睦み合い、絡み合う姿であった。
 あんなちゃんの頭の中は真っ白になって、その場にぺたん、と、へたりこむ。
 叫び声を上げてその場から逃げ去りたいような、雄叫びを上げでそこに殴り込みたいような、情けないような、どことなく安心したような、何とも形容できそうもない、不思議で複雑な気持ちになって、あんなちゃんは、その場にへたりこみながら呆然と扉の隙間越しに二人の狂態を眺めていた。しばらく眺めているうちに、自分の動悸が速くなり、息が荒くなり始めていることに気づいた。
(え)
 ……なんで……。
 と、思う間もなく、ぱっと、頭の中に、ついさっき、雅史くんの上で乱暴に腰を振っていた、自分の痴態が蘇った。その自分の姿と、今目前にある二人の姿が、頭の中で重なると、あんなちゃんは、深い吐息を吐く。息を吐いた拍子に胸に置いた手の感触を、妙に意識する。もう一方の手は、なんだか股間のほうに。あんなちゃんの目線は、隙間の向こうの二人にぴったり張り付いて離れない。あんなちゃんがむき出しのままの自分の乳首を刺激しはじめるのには、さほど時間がかからなかった。


[つづき]
迷った人のための、「はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)」の【目次】






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