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第四話 夢と希望の、新学期!(0)
「……ふぅーん……」
斥候に派遣した四人がことごとく返り討ちにあった、という報告を受けた彼女は、これといった感銘を受けたようすもなく、そううそぶいた。
「……ようは、偵察にいってこっちの指示を待たずに襲って勝手に返り討ちにあった、ってことでしょ? そいつら、ばっかじゃない? 養成所出身、とはいっても、あの涼治老が目をつけるような人材よ。間に合わせの下っ端風情が束になっても、かなうもんですか……」
本当なら真っ先に自分が駆けつけたかった。
しかし、彼女自身、いまや自分の仕事を多数抱え、責任を伴う地位にいる。思い立ってすぐに身動きができる立場には、ない……。
その仕事も、ここ数日根回しをしてきた甲斐があって、なんとか能力のある部下たちに配分することが出来た。
だから……。
「……待っていてね、コウ……」
祖先は日本から派生したというが、彼女自身はまだ日本の土を踏んだことがない。今までは、その極東の地にまで足を運ぶ理由がなかった。彼女らの血族は世界中に散らばっており、仕事は世界中にある。
……引き継ぎでぐずぐずしているうちに、あの気まぐれなバーカーサーがコウに接触し、身辺に根付いた、という……。
身軽さ、という点において、組織力を力の根源とする自分たちは、個人の戦闘力を基幹にする二宮には、何歩も譲る。
しかし、個人の資質に依存しすぎることのない自分たちは、入念な下準備と所定目標の完遂、ということにおいて、他の六主家に大きくリードしている。
表の財政界において多大な影響を及ぼすことができるのが、彼女たの血族の強みだった。
そして、彼女らの血族は、女系だ。
女系故に、自然な繁殖過程を経ずして人為的に子孫の資質を操作し、淘汰する計画には、真っ向から対立することを総意とした。
彼女は、その総意を実現するための現場指揮官として、極東の田舎町に派遣された……。
「……待っていてね、コウ……」
車中の彼女は、もう一度呟いた。
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つづき]
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