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競泳水着の誘惑 (2)

競泳水着の誘惑 (2)

「みてみろ。今、堺が柏のスカートをめくりあげたぞ」
 このときになって栗田は、どうやら、飯島舞花先輩は自分を責めたり告発したりする気はないようだ、ということに、気づいた。
 いわれた通りにわずかな隙間から部室の中を覗くと、学校指定のワイシャツの前ボタンを全部はずし、胸元をはだけ、下着をさらしてテーブルの上に浅く座っている柏あんなの股間に、堺雅史が頭を埋めていた。ぴちゃぴちゃという水音が、ここまで聞こえてくる。
「舐めているのかなぁ、あれは」
 飯島舞花先輩が、栗田の背中に自分の胸を押しつけるようにして、栗田の耳元に口を寄せ、囁く。
「舐めているんでしょう。あれは」
 しかたなく、といった感じで、栗田も小声で答える。実際に触れてこそいないが、体温が感じられるほど近くに、こんな薄着の女性がいる、ということさえ初めての経験で、かなりどぎまぎしている。
 二人とも、「なにを」という指示語を、意図的に省略していた。
「しかし、二人とも慣れたもんだなあ。夏休み中にいよいよ本格的にくっついた、という噂は、本当だったのか」
 栗田の心情に気づいた様子もなく、舞花先輩は平静な声でいった。柏と堺は家が隣同士とかで、かなり仲がよいことは入学当時からしられていた。堺はさほど目立つ生徒ではないが、柏のほうはルックスの良さから周囲のチェックが厳しい存在だったし、部活がある時以外は柏のたいてい一緒に登下校する堺も顔も、自然に周囲に知れ渡るようになる。
「なあ、栗田。栗田は、ああいうふうに舐めたり舐められたりしたこと、あるか?」
「な、……」
 思わず大声を上げそうになった栗田の口を、舞花先輩の手のひらが素早くふさぐ。
「だから、大声を出すなと。
 中の二人にばれたら、ばつが悪いだろう、お互い」
「じゃあ、移動しましょうよ」
「いや、もうちょっと。こういうのは、はじめてみるから」
 飯島舞花先輩は、胸だけではなく身長も大きい。まだ二年生なのに百八十センチ近くもある。それでいてプロポーションも均整がとれていて、出るところは「かなり」でていて、引き締まるべき部分はきゅっとしまっている。
 言動もどこかぶっきらぼうで男性的な部分があるから、実は男子よりも女子のほうに人気があったりする。ボーイッシュな雰囲気がありながら、スレンダーな体型で、どちらかといえば小柄な柏あんなとは好対照で、明らかにファン層が異なっていた。
 その大柄な女性の体が、背の順に並べばたいてい前のほう、まだ一年生とはいえ、百五十センチに満たない小柄な栗田の肩をがっしりと掴んで、上から体重をかけて押さえつけている。
「それとも栗田は、こんなのは見飽きているのか?」
「見飽きているわけ、ないじゃないですか。みる機会なんてありませんよ、普通」
 栗田にしてみれば、少なくとも、「実物」を目の当たりにするのは初めての経験だ。AVなら何度かみたことがあるが、そんなことを、馬鹿正直に申告するつもりはない。
「興味、ないか?」
「……あ、あります……」
「じゃあ、いいじゃないか。もうしばらく、な」
「……はい」
 堺雅史が、ようやく顔を上げた。堺は、栗田がここにきたときにはすでに半袖のワイシャツのボタンを全部はずし前をはだけていたが、今度はじれったそうにそれを脱ぎ、完全に上半身裸になる。
「堺は、結構着やせするタイプだな。細いようでいて、意外に男の体をしている」
「な、なに詳しく解説しているですか」
「いいから。ほら、抱き合うぞ」
 舞花の言葉通り、部室内の二人は抱き合って上半身の肌を密着させ、ながなかとキスをし始めた。抱擁しながらも、お互いの衣服を脱がしあっている。堺が柏の背中に手を回してブラのホックをはずし、柏が手探りで堺の下半身に手をのばし、手探りでベルトをはずし、チャックを降ろす。
「……先輩、そろそろ離れないと、しゃれにならないと思うんですけど、……」
「しっ。今いいところなんだから。ほら、柏が堺のパンツに手を入れた」


[つづき]
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