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はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  えんでぃんぐ

えんでぃんぐ 「食卓」

 千鶴さんが夕食の支度を終えたのと、新しい服を着た二人がキッチンに来たのとは、ほとんど同時だった。千鶴さんの顔をみると、二人はなにかいいたそうな表情をしたが、食卓に並んだ料理を一瞥すると、ぽかん、とそろって口を開け、そのまま凍りついた。
「ちょっとなに、これ!」
 最初に暴発したのは、あんなちゃんなわけで、
「だって、恙なく三人揃って初体験できたということは、とてもおめでたいことじゃないですか」
 受ける側の千鶴さんは、なぜあんなちゃんが怒っているのかよく理解できていない、といった態で、にこにこと笑っている。
「おめでたい席に鯛の尾頭付きとお赤飯を準備するのは、当然すぎるほどとうぜんではないですか?」
「おめでたい、とかいそういうことではなくてね、あのね、今ここに鯛の一匹丸ごと鎮座しております、ってことは、今日の事は最初から全ておねぇさんの予定通り、仕組んだ通りだった、ってわけ?」
 たしかに、鯛の尾頭付き、などというものは、思いついて即ご近所で調達できる、などという代物ではない。もちろん、千鶴さんが昨日のうちにいつもの魚屋さんに頼んで取り置きして貰ったものなのではあるが……。
「そんなことよりも、はい」
 千鶴さんは少しも動じた様子を見せず、詰め寄ってくるあんなちゃんの鼻先に薬局の紙袋に入った箱状のものを差しだす。
「なに?」
 一時的に剣幕を納め、きょとんとした顔でその物体を受け止めるあんなちゃん。
「避妊具。こんどーさん。
 これであんなちゃんも雅史くんと相思相愛らぶらぶおさるさんばかっぷるになったんですから、次回以降はちゃんと準備もしておかないとぉ……」
 しかし、次の千鶴さんのせりふを聞いたあんなちゃんは、覿面に激怒した。
「セイヤァアッ!」
 あんなちゃんの正拳突きが、千鶴さんの鳩尾にきれいに決まる。長年の同情がよいの成果が結集した、それはもうほれぼれするような、見事なフォームだった。一瞬にして千鶴さんの体は、比喩ではなく、三メートルも後方に吹っ飛んだ。
「げふん! いったぁ。あんなちゃん、いきなりなにを……」
「『いきなりなにを……』じゃないわよ! 自分の妹と幼なじみをいったいなんだと思って……。
 それになに、『らぶらぶおさるさんばかっぷる』ってのは!」
「いや、だから、『らぶらぶで、おさるさんのようにやりまくりな、端から見ているのがばからしくらいにぴったしくっつきあっている暑苦しいばかりのかっぷる』の略ですが、なにか?」
「セイっ!」
 少し離れた場所で様子を伺っていた雅史くんは、もちろん、途中から顔面の全面を朱に染めたりしているわけですが、その後の姉妹喧嘩には干渉しよう、などとは、決して思わない。
 段位こそとっていないが、ふたりともそれぞれ合気道と空手を十年以上やっている実力者なのである。そんな二人のガチンコ(かどうかは、傍目には判断しづらいところではあるが)勝負に介入しようと思うほど、雅史くんは無謀ではなかった。千鶴さんのオーバーすぎるリアクションも、あれはあれでダメージを軽減する工夫みたいだ、ということは、長年のつき合いで心得ている。
 じゃれあっている二人の脇を抜けて食卓の定位置についた雅史くんは、「いただきます」、と自分の箸を掲げて黙礼してから、おもむろに料理に箸をつけはじめる。
 鯛のお頭付きにお赤飯、お吸い物、はまだわかるけれど、大皿に山盛りになったニラレバ炒め、というのはかなりミスマッチではなかろうか? 千鶴さんに訊ねたら、例によってにこにこ笑いながら「だってこれ、滋養強壮にいいのよ。さすがにスッポンまでは手が回らないしぃ」とかいう答えが返ってきそうだから、黙って最初に箸をつける。出来たてでコチジャン、甜麺醤、豆板醤などのオーソドックスな中華風の調味料を絶妙にブレンドした調味料が、甘みの強いレバーとしゃきしゃきに炒めあがっているニラに絡んでいる。お赤飯も、できあいのものを暖めただけ、では無論なく、ちゃんと原料を一から調理していた。蒸す時に香草がなにかを工夫したのか、一口口に入れるだけでなにかほのかに柑橘系の香りがふわっと口の中に広がるようになっていて、単調になりがちなお赤飯の味にアクセントを加えている。柚の香りのするお吸い物によく合うし、少しく油のきつい炒めものの後に食べると、すっきりした清涼感を感じて相殺されるような気がして、ちょうどいい。最後に残ったメインディッシュの鯛の尾頭つき頭付きだが、こればかりは二人を差し置いて箸をつける気にはなれなかった。
「ご飯、さめちゃいますよー。どれもおいしいし、炒め物は温かいうちに食べた方が絶対おいしいです」
 あいかわらずじゃれ合いを続けていた姉妹に雅史くんがのんびりと声をかけると、二人は「はーい」と声をそろえてトコトコと食卓の定位置、雅史くんの両脇に座る。
「いただきまーす」という姉妹の声をステレオで両脇から聞きながら、雅史くんは黙々と千鶴さんの料理を堪能する。ほかの二人も、今日はたっぷり運動したためか普段より口数が少なく、いつも以上の健啖ぶりを示して黙々と料理に取り組んでいる。
 そんな感じで、たっぷりとあったはずの料理は、さほどの時間も要せず、たちまち三人の胃の中に納められていった。

 いつも通りの、彼ら食卓、彼らの日常、彼らの生活、彼らの関係、だった。

おしまい
迷った人のための、「はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)」の【目次】

完結記念アンケートです。よろしければご参加のほどを <(__)>







はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのよんじゅうよん

そのよんじゅうよん 「戦い済んで日が暮れて」

 どこかで蝉が、喧しいほどに鳴いていた。

 千鶴さんが目覚めた時、浴室の中はきれいな夕陽の色に染まっていた。窓の隙間から見える空は、すでに日が暮れかけている。
 千鶴さんは半身を起こし、傍らに寄り添って寝息をたてている幼いカップルに目線を移す。こうしてみると、雅史くんの肩幅は、けっこう大きい。そんな「少年」から「男性」の体に移行しつつある時期の、しなやかな雅史くんの体に、ほっそりとした手足の、しかし、ところどころ女性らしい丸みを帯びつつあるあんなちゃんの体が、ぴったりとはりついていた。
 二人をみていた千鶴さんは、しばらくして、なにか思い出したかのようにせわしない仕草で、飛沫が二人の体にかからないように細心の注意をしながら、手早くシャワーを浴びる。とくに、雅史くんにいっぱい放出された中の部分を、二人に背を向けて入念に洗い、そそくさと浴室を後にする。
 二人が目覚めたら、またそれなりに一騒動起きそうな気もするが、その収拾は当事者たちに任せることにしよう。
 これから夕食の支度をしなければならないし、薬局にも寄らねばならない。


[つづき]
迷った人のための、「はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)」の【目次】





はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのよんじゅうさん

そのよんじゅうさん 「連姦三重奏」

 あんなちゃんは千鶴さんと雅史くんの結合部に舌をはわせて、ぴちゃぴちゃと音を立てながら千鶴さんのクリトリスを丁寧に舌先で攻めている。攻めながら、あんなちゃんのあそこをなめ回していた千鶴さんの動きが頻繁に止まりがちになってきていることから、千鶴さんがかなり登りつめていることを悟った。
「おねぇちゃん、気持ちいい?」
 と、聞いても、
「ん。ん。ん」
 という生返事しか返ってこない。本人は舌を使っているつもりなのかもしれないが、実は少し前から千鶴さんの動きはほとんど止まっていて、べったりとあんなちゃんのあそこに顔の下半分を押しつけているだけだったりする。
 あんなちゃんが千鶴さんの体の上から退くと、案の定、千鶴さんは恍惚とした、明らかに愉悦の中にいる表情をして、半眼になっている。すぱんすぱんすぱんとリズミカルに突きまくる雅史くんの動きにあわせて、仰向けになっても形の崩れない、張りのあるきれいな形のおっぱいがぶるんぶるんと震え、乳首を上下に揺すって軌跡を描いていた。
 時刻的には、そろそろ夕刻といっていい時間のはずだが、窓から差し込んでくる光はまだ真昼のそれである。雅史くんのなすがままになっている千鶴さんの裸体は、白昼の明るさにさらされている。同性の姉妹であるあんなちゃんからみても、綺麗、としか形容できない。
「じゃあ、これからもっと気持ちよくしてあげるからね」
 あんなちゃんは、行為に没頭している二人の背後に回り、たっぷりとボディーソープを自分の指に塗りつけ、先ほど目の前で雅史くんが射精した時にみせた「もの凄い大きさ」を思い浮かべて一人赤面し、「あんなので思いっきり突かれたら、誰でもすぐにいっちゃうだろうな」とか思いつつ、自分の指を雅史くんのお尻に添えて軽く周辺をなで回したあと、一気に二本の指を、雅史くんの菊門につっこんだ。
「ぐぎぃいいぃ!」とか「ぐぅはぁあ!」とかいう悲鳴が聞こえたが、あんなちゃんはかまわず、雅史くんの背後から抱きつくようにして、指を入れたまま、雅史くんのお尻を前後に激しく揺り動かしはじめる。
「うはぁ。はぁ。はぁ」
「だめ。じんじん。じんじんするの。痛いの痛いのでもじんじんするの」
 あんなちゃんは、雅史くんの後ろの穴に差し込んだ指を差し込んだ自分の手の上に自分の腰を密着させ、あいている手で雅史くんの胴体にしがみつきながら、ぐいぐいぐい、と、腰を動かし続ける。
(ああ)
 あんなちゃんは思った。
(わたし、犯している。おねぇちゃんを犯している雅史くんを、犯している)
 二人の悲鳴が快楽の声に変わる頃、あんなちゃんはさらにスパートをかけ、動かす速度を、マックスにする。
「がはっ。がはぁ。がはぁ」
「ひゃ。ぁ。ぁ。ぁ」
 二人のあげる声は、悲鳴とか喘ぎ声とかを通り越して、なにか獣の咆吼じみたものになっている。
「いっちゃえいっちゃえいっちゃえ二人ともいっちゃえ」
 一方のあんなちゃんは、一種の征服感、とでもいおうか、自分の行為が二人にそうした影響を与えている、という事実に、淫していた。顔を紅潮させ、乱暴に雅史くんの後ろにつっこんでいる自分の指もろとも、いっそう激しく腰を揺り動かす。
 ──うぉぉぉぉおぅ!!
 という、普段の物静かな雅史くんからは想像つかないような野太い声で、雅史くんが叫ぶ。雅史くんは、叫ぶと同時に、全身を硬直。
 ──くるのくるの熱いのがきたの。じんじん。熱いの熱いの熱いの。溢れて、溢れてます中でいっぱいっぱいあふれてるの。
 間髪をいれず、千鶴さんもそう叫んで、虚脱した感じでぐったりとなる。

 あんなちゃんは、硬直がとけて、そのまま千鶴さんの上にのしかかろうとする雅史くんの体を後ろから支え、千鶴さんの隣に横たえた。
 ──うわぁ。ほんとうに溢れている……。
 千鶴さんのあそこかから、にゅるん、という感じで抜けてでてきた雅史くんのは、自分自身が吐き出した白濁液にまみれていて、にゅるんと出てきた後の千鶴さんのあそこからも「よくぞここまで」と感心するほどの量が、ぼたぼたと零れ落ちてきた。
 あんなちゃんは横たわった雅史くんの、その独特の臭いのする液にまみれた部分をそっと撫でさすり、
 ──君も、今日はがんばったね。
 と、心中で一言。
 それから、並んで横たわる千鶴さんと雅史くんの間に少し隙間をあけ、自分自身の身体を割り込ませて、目を閉じてあえいでいる雅史くんの口唇に、ちゅっ、と、自分のを重ねてから、自分の頭を雅史くんの胸の上に預けるようにして、目を閉じる。


[つづき]
迷った人のための、「はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)」の【目次】







はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのよんじゅうに

そのよんじゅうに 「千鶴さん喪心」

 ずぶり、と、後ろから一気に貫かれる感触がしたとき、千鶴さんは自分が、
「ひぃ!」
 と声をあげているのを聞いた。声だけではなく、なんだかもう、全身が自分自身の統制を離れ、ばらばらになったような気分だった。ついさっき処女を失ったばかりで、今もじんじんと鈍い痛みを感じる部分を、雅史くんは容赦なく、ずん、ずん、ずん、と、突き続ける。そうして突かれる度に、ばらばらになった自分の全身が、部分ごとに宙に放りあげられるような感覚に襲われる。
 力が、入らない。

 千鶴さんが浴槽の縁にすがりつきながら雅史くんに背後から突かれるのを、あんなちゃんは下から見ていた。千鶴さんの形の良いバストが、雅史くんの動きにあわせてぶるんぶるんと揺れている。
(……改めてみてみると、やっぱりすごく綺麗な形だよな……)
 揺れながらも張りを失わず、あまり形を崩さない千鶴さんのバストを目の当たりに見て、あんなちゃんはそう思った。お母さんも見事な胸の持ち主だから、遺伝的にいえば、自分もそのうち相応に膨らんではくるのだろうけど、……。
(……長い道のり、かもしれない……)
 まだまだ膨らみはじめたばかりの自分の胸を見下げ、こっそりとため息をついてから、あんなちゃんは千鶴さんの下から抜け出す。

 背後から挿入をするために、雅史くんは千鶴さんのお尻を無理矢理持ち上げている。が、千鶴さんの膝ががくがくに震え。そろそろ力が入らないようになってきて、体重を支えきれなくなっているようだった。そんなときにちょうど、あんなちゃんが千鶴さんの下から抜け出してきたので、雅史くんは繋がったまま、ぐったりとした千鶴さんの体を仰向けにひっくり返し、正常位で腰を動かしはじめた。
 もはや千鶴さんはなすがままで、焦点を結んでいない視線を宙にさまよわせながら、突くたびに「ふわぁ」とか「はぁわぁ」とかいう声を、ときおり上げる。

 二度目の千鶴さんの中は、最初の時と同じくらいにキツキツだったが、十分に湿っていることと、そのきつさが、膣の内壁全体が自分に絡みついてくるような感覚を引き出していて、抜こうするつどに、千鶴さんの膣が雅史くんのちんぽに名残を惜しんでいるようだった。最初の時はそんなことを感じる余裕もなかったが、今は、そんな感覚が、とても心地よくて、気持ちよい。あんなちゃんの穴も、千鶴さんのほどではないにせよ、はやりキツキツだったわけだが、一度入るとすっぽりと自分を包み込みんで、まるであつらえたかのように、ぴったりとフィットする感触があった。千鶴さんのは、包み込んで、さらに吸い付いてくるような感覚、である。
 雅史くんは、女性はまだまだこの二人しか知らないわけだが、
(同じ女性でも、あそこの具合は一人一人違うんだな……)
 とか、思った。

 千鶴さんは、自分がすでに当たり前の思考能力を喪失していることに気づいていた。
 最初のきっかけは、やはり、あんなちゃんが壊れて、滂沱と卑猥な言葉を吐いて、自分たちを挑発しはじめた頃で、あんなちゃんが滔々としゃべりながらも自分の体のあちこちを弄くりはじめたこともあって、不覚にも、あんなちゃんの言葉に感応してしまったこと、なのであろう。それまでは、三人の中の主導権は把握しているつもりだったが、今では、あんなちゃんの言葉に理性が押し流された形で、雅史くんに貫かれてはしたなく声を出している千鶴さん自身もそうだが、雅史くんもあんなちゃんも、普段は隠蔽され抑制されている欲望を剥き出しにしている。
「おねぇちゃん、舐めて。きれいにして」
 その、きっかけとなったあんなちゃんは、今は雅史くんに突かれ続けている千鶴さんの上に、逆向きに上乗りになっている。つまり、破瓜の血がいまだ付着している自分の秘裂を誇示するかのように千鶴さんの顔の直上に乗せ、千鶴さんとは逆向きに、四つん這いになっている。いわゆる、69の体勢である。
「わたしも、おねぇちゃんの舐めてあげるから」
 いうが早いか、雅史くんのが結合している部分の上にある敏感な豆に、生暖かい舌を這わせる。
「ひゃん」
 と、千鶴さんは、また声を上げた。
「感じる? 感じてるの、おねぇさん」というあんなちゃんの声が、どこからか、聞こえる。「まぁくんにやられながらわたしに舐められて、このなに溢れさせているなんて、いやらしいおねぇさん。淫乱!」
 ──ああ。わたしっていやらしい、淫乱なおねぇさんなんだ……。
 とか、あまりよく機能していない千鶴さんの思考が、ゆるゆるとあんなちゃんの言葉を千鶴さんに受け入れさせる。
 ──そんな駄目なおねぇさんなら、妹のここを口できれいにするのも、しかたがないよね。うん。わたし、いやらしいんおねぇさんなだもん。
 ぼんやりとそう思いながら、千鶴さんは、顔のすぐ前に晒されたあんなちゃんの裂け目に舌をつけ、ぴちゃぴちゃと音をたてて丁寧に舐めはじめる。そこから分泌されてくる、透明な液体まで啜る。意を決して一度口をつけてみると、何故かすぐに「舐める」という行為に恍惚となり、口の周りをぐちゃぐちゃにしながら妹の中に舌差し入れ、執拗に舌であんなちゃんの中をかき回す。
「ぁ。ぁ。ぁ」と、あんなちゃんの鼻にかかった声が、どこからか聞こえた。
「おねぇちゃんも、気持ちいい?」
「ん。ん。ん」
 舌をあんなちゃんの中に深く入れていたので、咄嗟に返答できない。気持ちいい、というよりも、やはり、じんじんする。破瓜による痛みは未だに尾を引いていて、健在なわけで、痛み自体はなくなっているわけではないんだけど、それとは別に雅史くんに突かれている箇所とかあんなちゃんに舐められている敏感なお豆とかから変な感覚がじわじわと昇ってくる。そのじわじわが、痛みのじんじんする感覚とないわぜになって、千鶴さんは、今までに経験したことがない奇妙な感覚に、自分の身体がどんどん浸食されていることを、自覚する。
「じゃあ、これからもっと気持ちよくしてあげるからね」
 どこか遠くから聞こえるあんなちゃんの言葉とともに、千鶴さんの中に収まっている雅史くんの分身が、一気に体積を増した! ……ような気がした。千鶴さんの体感で、一・五倍くらいに膨張した! ……ような気がする。
「ぐぅはぁあ!」
 悲鳴をあげたのは、千鶴さんだったか、雅史くんだったか。


[つづき]
迷った人のための、「はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)」の【目次】






はい(♀)×ろぅ(♂)×ろぅ(♀)  そのよんじゅういち

そのよんじゅういち 「雅史くんはみていた」

 無意識的な領域と意識的な領域の境界線上からもたらされる、いつ尽きるともしれないあんなちゃんの言葉の奔流は、聞いている千鶴さんや雅史くんの精神にも左右し。その場の雰囲気をどんどん妖しいものへと変容させていく。
 雅史くんは、
(……あんなちゃん、正気に返ったとき自分の言葉をおぼえてたら、死ぬほど恥ずかしがるんだろうなぁ……)
 などということも思わないでもなかったが、それ以上に、普段のあんなちゃんの口からは決して出ることのない、卑猥な語彙が次々と繰り出され、自分たちを挑発している、という今現在、自分の置かれた状況の非日常的な雰囲気に引き寄せられ、加えて、目の前で繰り広げられている淫靡な光景に目と心を奪われていた。
 あんなちゃんの上に覆い被さるように四つん這いになった千鶴さん。二人は全裸で、お尻をこっちに向けているわけで、当然、性器も丸見えなのである。雅史くんとの情交を終えたばかりのあんなちゃんのは、泡だった透明な液体と破瓜の血がそのまんま残っているような状態だし、きれいに生え際が手入れされているあそこ千鶴さんのあそこには、すでにあんなちゃんの人差し指と中指が入っていっていて、ずぼずぼ出し入りしていて、液体とか泡とかをあたりにまき散らしていたりする。あんなちゃんに下からぶら下がる感じで首に抱きつかれているため、身動きのとれない状態の千鶴さんの体は、耳元とで囁かれるあんなちゃんの「あれほらもうこんなに濡れているくせにおねぇちゃんのおまんこ抵抗しちゃ駄目だよおねぇちゃんほらすっぽり二本指がはいったよ締め付けすごいねおねぇちゃんのおまんこ」などの言葉と、遠慮や抑制をどこかに置き忘れたかのように、荒々しいあんなちゃんの愛撫「濡れ濡れだけどすごい締め付けでほらほらここも撫でようかクリトリス親指濡らしてこちょこちょってすごいねほんの少しく撫でただけなのにまたこんなに汁出しちゃって実は期待しているんじゃないのおねぇちゃんじゃあ中に入れている指少し動かすね音がすごいねおねぇちゃんやっぱり感じているんじゃないすけべ」に応えるように、そこここの血色がよくなり始めている。「まぁくんがみているよすごい目つきでみてみてほらわたしたしのあそこじっとみている」いわれて、雅史くんは上下にならんだ二人の性器をしげしげと見比べている自分に気づいた。「二人ともすごく濡れ濡れだもんねぇ二人ともまた犯されちゃうね」という言葉を聞くと、ふらふらと吸い寄せられるように姉妹レズプレイを現在進行中の二人のほうへと歩み寄っていく。四つん這いになっている千鶴さんの腰に手をかけて、痛いほどに勃起したペニスを千鶴さんのお尻にこすりつけながら、千鶴さんの肩胛骨にキスをする。肩胛骨から首、首から肩、肩から耳、耳から背筋、と、口と舌とで千鶴さんの背中の感触を楽しみながら、同時に、腰を動かして性器で千鶴さんのお尻を堪能し、さらにに背中から回した手で、手のひらに収まりきれない千鶴さんのおっぱいを鷲掴みにして、力任せにもみくちゃにする。「ああおねぇちゃんいい具合で悶えていますねぇこうですかこうですかここがいいんですかここ?ここ?ここがいいの?この中って結構複雑な形状をしているんだねおねぇちゃん。あ。跳ねた。また。この上のところがいいのかなおねぇちゃん涎たれてる今拭いてあげるからね舌でんんんはぁキス上手だねおねぇさんこのしっとりしとした舌の絡ませ方がねぬへへへへへっ」
 雅史くんの背後からの責めと前からのあんなちゃんの荒々しい愛撫とが同時に行われている千鶴さんは、もはや息もたえだえといった態で、浴槽の縁に両手でしがみつき、必死に声を上げるのを堪えている。硬直した自分のものを千鶴さんのお尻に押しつけているだけでは飽き足らなくなった雅史くんはビンビンになったモノを二人分の愛液に濡れぼそった部分にあてがい「まぁくんなにああ間に入れるのおねぇちゃんとわたしとのうんじゃあおねぇちゃんの中から指抜くね」力かませにつっこむ。上下の湿った女陰の挟まれて、にゅぬり、と動く感触。床について体重を支えていた千鶴さんの膝を引き、自分のを挟む形で、姉妹の身体を、つまりは腰を密着させ、そのまま、にゅっちゃら、にゅっちゃら、にゅっちゃら、と、姉妹の襞と襞とををかき分けるように自分のちんぽを前後させる。と、二人分の悲鳴に近い歓声が浴室に轟きはじめた。「動かすと当たるの擦れるのクリちゃんにほらほらおねぇちゃんもこんなに喜んでるしあああああそんな激しくもうさっきやったばかりで敏感になっているんだからそうそうゆっくりでいいのいいのいいの!」にゅっちゃら、にゅっちゃら、にゅっちゃら、と、恍惚となって時を忘れて動かしていると、あんなちゃんはかなり感じるところがあったらしく、いいの!、と一声叫ぶと、ぐったりとしてしばらく動かなくなった。本日何度目になるのだろうか、また軽くいったらしい。千鶴さんと雅史くんはいまだ健在だったので、そのまま動きを止めず、にゅっちゃら、にゅっちゃら、にゅっちゃら、と、雅史くんはペースを変えずに動かし続ける。
 しばらく、にゅっちゃら、にゅっちゃら、にゅっちゃら、と、動き続けていると、あんあちゃんが復活した。自分がぐったりとしても動き続け、刺激を与え続ける雅史くんたちに呆れたのか感心したのか、あんなちゃんは、息を荒くしながらも、
「ねぇおねぇちゃんんんんなんですかなんですかその不満そうな顔はなに入れてほしいの入れて欲しいわけこの淫乱いいわよまぁくんこの犬みたいな恥ずかしい格好のまま後ろからこの硬いのちんちんつっこんじゃえかき回しちゃえ犯しちゃえ出しちゃえ!」
 と、叫びながら、雅史くんが入れやすいように、片手で千鶴さんの入り口を押し広げた。
 雅史くんがその言葉の通り、背後から、あんなちゃんの指の間を縫うように一気にずぶりと貫くと、すでに十二分に迎撃体制をとっていた千鶴さんのあそこは、前のときとは違って、難なく雅史くんを受け入れた。


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