2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(158)

第六章 「血と技」(158)

 お茶をした後、茅にせがまれて一緒に風呂に入った。茅の髪を洗うのを手伝うため、特に用事がなければ、茅とはほとんど毎日、一緒に風呂に入っているのだが、今夜は、なんだか茅の様子がおかしかった。さらにはっきりいうと、お茶を飲み終わって、カップとソーサーをシンクに片付けようと荒野が立ち上がった時、後ろから抱きついてきた。
「……荒野の匂い……ひさしぶり……」
「毎日、一緒に寝ているだろう……」
 数日前、荒野の方から性行為を控えるように申し渡して以来、行為そのものはしていないのだが、就寝時には相変わらず一緒で寝ている。
「昨夜は……独り寝だったの……」
 茅は、顔を荒野の背中に押しつけながら、拗ねたようにいう。その口調が媚を含んでいるようにも、シルヴィとのことを責めているようにも聞こえ、荒野は少しドキリとした。
「……たった、一晩なのに……」
 茅は、荒野の背中に、さらに強く頬を押し当てる。
「……寂しかったの……」
「わ、わかったから、ちょっと離して……」
 シンクにカップとソーサーを置いた荒野は、とりあえず、茅の体を離そうと後ろに手を回そうとした。しかし、茅は、荒野の腕を器用に避けて、背中に密着し続ける。
「……駄目ぇ……」
 茅は、今度は、甘えたような声をだした。
「昨日の……と、何日か、止められていた分……今日は、いっぱいやるのぉ……」
 荒野は、茅の声に、いつもは感じることがない、濡れたような響きを感じた。
『まさか……もう、スイッチ入っているのか?』
 荒野は、心中で冷汗をかいた。
 荒野が密かに狼狽している隙に、茅は、全身の力を駆使して、ずりずりと荒野をバスルームの方に押しやる。
「……わかった! わかったからっ!」
 荒野はそういって茅の体をもぎはなそうとする。
「茅、いい加減に、腕を放しなさいって……」
 そんなことをいいながらも、脱衣所まで茅に押し切られる。力が強い、というより、荒野の重心の移動をよく読んでいる、という感触があった。二本足歩行をしていれば、常時、二足を地面につけているわけではない。片足だけが着地している状態なら、茅でも荒野を押し切ることが出来る。
 茅……相撲とか柔道やらせたら、結構、いい線までいくのではないか……とか、荒野は思った。全身、高性能センサー、という性質に加え、毎朝の運動を欠かさないせいで、最近では、茅も、基礎的な体力や身体能力も、全般的に底上げされている。
「……駄目なのぉ……」
 拗ねているのか甘えているのか、判断しづらい口調で、茅はいった。
「今日は、今までやれなかった分、一杯、ご奉仕するのぉ……」
 そういいながら、茅は、荒野のベルトに手をかける。
「……ちょ……茅、服ぐらい、自分で脱げるから……」
 荒野の声に焦燥が混じる。
「……んっ……荒野の、匂い……」
 荒野のベルトを緩めた茅は、そのまま服を上にずらして、荒野の腹部を撫でさすりながら、下着ごとジーパンをずり降ろそうとする。
 茅の体を押しつけられて反応した荒野の分身が引っかかったが、茅は気にせず一気に引き降ろし、荒野の下半身は丸出しになった。服と下着が引っかかって一度下を向いた荒野自身が、本来の弾力ですぐに上向きになり、茅の顔のすぐ下で、ぶるんと震える。当然、茅もその様子を凝視している。
「荒野の……元気……」
 きょとん、とした表情をして、茅はいう。
「茅が、あんなに抱きついてくるから……」
 少し決まりの悪さを感じながら、荒野はそう答える。
「……元気な方が……いいの……」
 いいながら、茅は、荒野の竿を軽く指でささえ、舌先で荒野の鈴口を探った。「茅……洗ってないのに……きたないよ……」
 荒野はそういって茅を止めようとしたが、茅は、首を軽く左右に振って、生暖かい舌先で荒野の先端を清めるのを止めようとはしなかった。
 最初のうち、舌先をちょろちょろと這わす程度のものだったのが、すぐに口に含むようになる。一度、亀頭をすっぽりと口で覆うと、後はとどめもなく舌を使い、舐めあげるようになる。
 荒野は、立ったままで、茅の奉仕を一方的に受けるような形になった。
 茅は、膝立ちになって荒野の股間にとりつき、手は荒野の腿に当てている。
 正直、生暖かい感触は、あまり気持ちがいいとは思えなかったが、茅が自発的にそういういやらしい格好をしている、というシチュエーションの方に、荒野は反応してしまう。
「……んっ……荒野の……ひさしぶり……」
 時折、口を離すと、茅はそんな意味の言葉を切れ切れに漏らす。
 あんまり長い時間、そういう体制で茅が奉仕を続けるので、荒野の股間は茅の唾液でぐっしょりと濡れ、睾丸と陰毛にしずくが付着して床にしたたり落ちている。
「……いつまでもこんな格好していると、風邪ひいちゃうよ……」
 頃合いをみて、荒野は茅の肩に手をかけ、茅の体を引き離した。
 今度は、茅も特に抵抗することもなく、大人しく体を離して、ぺたん、とその場に尻餅をついている。
「ほら……風呂に入って、一緒に暖まろう……」
 荒野は茅の脇の下に手を差し入れ、茅を立たせようとする。
 しかし……持ち上げて、立たせようとしても、足下がぐらついていて、なかなか安定しなかった。
 不審に思って茅の顔を覗き込むと……茅は、なにやら、虚脱した表情をしている。
 どうやら……口で奉仕しているうちに高まってしまい、少し放心状態になっているようだった。
 茅を立たせることはあきらめ、茅を床に座らせたまま、茅の背を壁にたてかけ、荒野は素早く茅の服を脱がせていく。袖から腕を抜くときも、茅は抵抗はせず、荒野にされるがままに動いて服を脱がされていた。
 しかし、最後に一枚になった時点で、何故か、そこに延ばした荒野の手を払い、抵抗しようとする。しかし、茅の腕にまったく力が入っていなかったため、荒野は特に意に介することなく、茅の下着をはぎとった。茅は下着に手をかけて、脱がせようとする荒野に抵抗をするのだが、荒野が茅の腰に手をかけて少し引き寄せ、茅の腿を持ち上げて素早く抜きとると、抵抗のしようもなかった。
 茅が身につけていた最後の一枚を手にした荒野は、そこではじめて、茅が何故いきなり抵抗をはじめたのか、理解した。
 最後に荒野が引き抜いた茅の下着は、手にすれば重さが分かるほど、水分を含んでいた。
 どうやら……茅は、荒野のものを口で愛撫していた際、茅自身もかなり感じていたらしい……。
『……今更……』
 その程度のことを……とは思うものの、そのような部分で羞恥の感覚を残している茅を好ましく思う部分も、荒野にはあった。
 荒野は、残りの自分の衣服を素早く脱ぎ、全裸になった茅の体を、軽々と抱き上げる。
 今度は、大人しく抱き抱えられた茅は、そのまま、荒野の首に腕を回した。




[つづき]
目次

有名ブログランキング

↓作品単位のランキングです。よろしければどうぞ。
newvel ranking  HONなび



↓このblogはこんなランキングにも参加しています。 [そのはち]
Adult Link*Link 【アダルトXアダルト】相互リンクNAVI ADULT-STEP.JP ERO=MIX @SEARCH 無料アダルト総合情報サイト~アダルト・ザ・ワールド アダルト専門 リンクアダルトサーチ アダルトサーチ PB SuperNAVI ADULT asa.tv

Comments

Post your comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

このページのトップへ