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彼女はくノ一! 第五話 (245)

第五話 混戦! 乱戦! バレンタイン!!(245)

「……起きません……わね……」
 そろそろと手を伸ばし、香也の頬をつんつん、と指で軽く押して確かめた後、孫子は小さな声で独りごちる。
 そして、何かにはっと気づいた表情になり、落ちつきなく左右を見渡す。
 証明もつけていない薄暗い部屋に、自分と布団の中で寝息をたてている香也がいるだけである。
「……ふたりきり……」
 ぽつりと呟く。
 そして、顔を赤くしたり青くしたり、と、すっかり挙動不審になってくる。
「……い、いいわよね……。
 あの子も、何度もやっていますし……」
 孫子は、誰にともなくそんないい訳をしながら、そっと香也の掛布団をまくって、素早くその中に体をいれた。
 ここでいう「あの子」とは、もちろん楓のことである。
 孫子からみれば、楓は、香也と何度も二人きりでこーんなことやあーんなことをしているわけで……それなのに、孫子には、一度も「二人きり」になる機会が、なかなか巡ってこない……。
 これは不公平だ、と、孫子は考える。
「ただ、ちょっと……」
 ぬくもりを、感じるだけだから……と、自分に言い訳しながら孫子は、もぞもぞろ布団の中で蠢いて、香也の体にぴったりと密着した。
 パジャマに上着を引っかけただけで動いていた孫子は、思っていたよりも体が冷えていたらしく、薄い布越しに感じる香也の体は、とても暖かかった。
 体をつけた時、香也の体がぴくりと震えたので目を醒ましたか、と、孫子は身構えたが、結局、香也はそのまま静かな寝息をたてて目を醒ますことはなかった。
 冷静になって考えてみると、この段階でわざわざ香也の布団の中に入っている、という事実はうち消しようもない。だから、いくら孫子が身構えても、目を醒ました香也に騒がれれば終わりなわけだが、この時の孫子はいつもの冷静さを失っている。
 香也が目を醒まさなかった、ということに安堵した孫子は、ますます大胆に香也の体を、そっとまさぐる。
 どうしよう、という意図も特になかったが、孫子がこうしてゆっくり香也の体に触れる機会は、実は今までには、皆無だった。香也と関係を持った二度の体験でさえ、楓が側にいたわけだし。何より、どちらの場合も、どさぐさまぎれの感がある。
 もちろん、香也が自分の意志によって孫子とそういうことをしてくれるのが一番いいわけだが、今の時点でそれが無理なら、せめても、香也が目を醒ますまで、服の上からでも香也の感触を楽しもう……と、孫子は思った。
 一応、この時点では、孫子は香也に添い寝する以上ことは、するつもりはない。また、以前、香也が風邪を引いた時も添い寝した経験があるので、心理的な抵抗もあまり感じなかった。
『……あっ……』
 孫子が、添い寝以上のことをする気になってきたのは、もぞもぞと香也の体をまさぐっている途中で、偶然、香也のモノに手が触れ、そこが硬くなっているのに気づいてからのことだ。
 ……そういえば……男性のここは、性的な刺激や興奮によらず、こうなることもある……とかいう知識を、孫子は思い出す。睡眠時に、周期的に勃起するとか、そういう記述を以前、何かの本で読んだことを思い出しながら、孫子は、そこにそっと指を這わせた。
 思ったよりも、硬くて……大きい……と、孫子は思う。
 これまで、香也のそれを直に触ったり挿入されたりした経験はあったもの、そういう時は孫子もたいがいにイッパイイッパイだったりするので、こうして理性的に検分した経験はこれが初めてであった。
『……これ……。
 こんなのが……わたくしの中に……』
 孫子は、自分でも気づかないうちに固唾を飲んで、指先で香也のものをまさぐり続けた。
 香也は、目を醒まさない。
『……触るくらいなら……構いませんわよね……』
 少々触っても、香也は目を醒まさない……ということに気づいた孫子は、ますます大胆になり、そろぉ……っと、香也のズボンに手を差し込む。パジャマのズボンはゴムでウェストをしめるタイプだったので、そうすることを容易だった。
『……あっ……』
 指先が、香也の分身に触れると、孫子は思わず手を引っ込めそうになり、慌ててその衝動を自制する。今、香也が起きたら、あまりにもきまりが悪い。
 孫子は心臓をばくばくさせながら、頭の中で香也の体に対する好奇心とこれから行おうとしていることのリスクを天秤にかけ、結局、そのまま続行することにした。
『……あの子だって……』
 楓だって、何度も香也とやっているのだから……自分だって、機会がありさえすれば、積極的に求めていくべきだ、というのが、この時の孫子の言い分である。少しでも強烈な印象を香也に与えておかなければ、あまた居る競争相手に取り残される、と。
 孫子自身の命名の元になった古代の兵法家の口述記録を愛読していた孫子には、「勝つためには、手段を選ばない」というテーゼが心理の奥深くに刷り込まれている。
 孫子は、まずは指先で香也の砲身を軽くたどり、
『……ゴムみたいな感触ですわね……』
 と、そこの皮膚について感じた後、まだ香也が目覚める様子を見せないのをいいことに、逆手に香也の分身を握る。
『硬くて……熱い。脈打っている……』
 と、そう感じた。
 こうして冷静に異性の性器を握るのは、孫子にしてもこれが初めてのことだ。これまでの香也との行為中は、孫子自身もかなりの興奮状態にあり、何が何だか分からないうちにはじまって終わっている、という感じだったから、「冷静に観察する」という精神的余裕はなかった。
 逆手に握って、いろいろ弄っているうちに、竿を握ったまま下の方に持って行くと、余った皮膚が移動し、先端が露出する、ということに気づいた。孫子にとっては、その「先端が露出した」姿の方が、どちらかとういうと、馴染みがある姿だ。過去、孫子と行為に及んだ時の香也の形状は、確かに先端が露出していた。
『……ふむ……』
 ここまでくると、孫子は、持ち前の冷静さを取り戻している。
 これは……香也のその部分に対して、ちゃんと検証をする必要がある……と、そのように感じた。
『……その為には……』
 香也に、服を脱いで完全に、全裸になって貰うのが……一番、望ましい……。




[つづき]
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