第五話 混戦! 乱戦! バレンタイン!!(334)
「……ほらぁー……。
我慢しなくってもいいんですよぉー……」
楓が乳首を摘みあげたので、明日樹は我知らず、声を上げている。
「……やっ!
んっ!」
自分の声は必ずしも嫌がってはおらず、むしろ、自然な媚態を含んでいるように聞こえたので、明日樹は内心でかなりドキリとする。
「……あすきーおねーちゃん、感度いいんだね……」
それまで、大きく広げた明日樹の太股の内側に手を当て、まさぐっていたガクが、明日樹の内心を見透かしたようなことをいって、いよいよ茂みの中に指を這わせてきた。
「今でこんなのだと……ここを触ったりしたら、どうなっちゃうんだろう……」
ガクが、明日樹の茂みの中に入れた指先を、陰唇の淵にそってなぞるように動かす。
「……んんんんんっ!」
と、思わず明日樹は声を上げてしまう。
そんな場所……明日樹は、自分自身でも、めったに触れない。
「……駄目っ!
お願いっ! そんなとこっ! だ、駄目だってっ!」
背中から楓に羽交い締めにされている明日樹は、じたばたと両足を動かしてガクを制止しようとするが、当然のことながら、明日樹が多少暴れたくらいでは、ガクの力で押さえつけられた明日樹の両足はびくともしない。
「……駄目っていったって……ほら。
ちょっと開いただけで、とろーっと……」
ガクは、両肩に明日樹の足を乗せ、顔を明日樹の股間に近づけ、半泣きになりながら「駄目っ!」とか「いやっ!」とか叫ぶのにも構わず、二本の指で明日樹の花弁を左右に開く。
「……ほら、中はすっかり濡れているし……」
ガクの言葉通り、明日樹の中はすっかり湿っている。
ガクが明日樹の局部に顔を近づけてしげしげと観察しだしたので、ガクの吐く息が、明日樹の内部、負担は外気に当たらない部分に当たる。
ただそれだけの刺激で、明日樹は「……うひっ!」と小さな悲鳴を上げて、首を仰け反らせた。
『……あっ。あっ。あっ……』
明日樹は楓とガクに絡みつかれて身動きがとれないまま、ノリが香也の男根を舐めあげる様をみる。ガクが頭を明日樹の股間に近づけたので、香也の目から明日樹の大事な部分が隠れたのが、せめてもの救いだった。
しかし、明日樹の方からは畳の上に座ってノリに口で奉仕されている香也の全身は丸見えなわけで……ノリの唾液に輝いてそそりたつ香也の硬直は、明日樹の目からはかなりグロテスクにも見えるのだが、何故か、目が離せないのであった。
『……ノリちゃん……。
あんなに、おいしそうに……』
ノリは、恍惚とした表情を浮かべ、根元までくわえ込んだり、先の方を舌先でチロチロと舐めたり……と、香也の逸物を縦横に舐め続ける。慣れている……というより、夢中になっていろいろ試している、という感じだった。
香也のモノを口で愛撫しながら、ノリ自身もかなり興奮しているらしく、ノリの頬から首筋にかけて、肌をピンク色にして紅潮させていた。
『……この子も……』
しばらく見ない間に、ぐっときれいになったな……と、興奮でぼーっとした頭で、明日樹は思う。
「……樋口さんのお肌……すべすべ……」
楓が耳たぶに息を吹きかけるようにしてそんなことを囁いてくるし、
「……ここんところを……こう、すると……気持ちいいんだよ……」
ガクはガクで、明日樹の敏感な部分を、いよいよ本格的に弄りはじめるので、明日樹はどんどんまともな思考が出来なくなる。背中に当たる楓の乳房の柔らかさは、同性の明日樹にとっても心地好いものだし、耳元に息を吹きかけられたり、自分自身でも、今まで触れたことがないような「奥」にまで指でまさぐられる、ということによって、明日樹の余裕はどんどんなくなっていく。
気づくと明日樹は、あられもない姿を香也に見られている、ということも意識しないようになり、「……あーっ! あーっ! あーっ!」と叫び声を上げながら首を左右に振りはじめ、それからすぐにびくびくと全身を痙攣させ、全身からぐったりと力を抜いた。
「……ありゃ? もう終わり?
まだ全然、弄ってないのに……」
ガクがいかにも物足りなさそうな顔をして、楓にもたれかかるようにしてぐったりとしてしまった明日樹を見上げる。
ガクは、他人の体は……ことによったら、自分自身の体も……とりあえず、いろいろやってみて反応を楽しむためのオモチャ、くらいにしか認識していないのかも知れない。
「……だから……もぉ……駄目だってぇ……」
目を閉じてぜはぜは荒い息をついていた明日樹は、薄目を開けて応じる。
「これ以上……は、怖いし……」
自分の体が示した未知の感覚を真剣に恐れ、明日樹はかなり怯えている。
「……樋口さぁーん……。
最後まで頑張ってくらさいねー……」
楓が、ぐったりとした明日樹の体を抱き、髪に顔を埋めながら、呂律の回らない口調で励ます。
「……最後までやらないと、死んじゃうそうですからぁ……」
「……最後……まで……てぇ……」
楓の言葉に反応した明日樹が薄目を開けると、いつの間に近づいたのか、香也が自分の上に覆い被さってくるところだった。
真っ正面から完全に勃起した香也の陰茎を間近に見て、明日樹は「……ひぃっ!」と悲鳴をあげる。
「……口止めの必要もありますし……それに、香也様も、もう、収まりがつかないようですし……」
香也の隣にいた孫子が、冷静な口調で説明し、香也のモノを手で持ち上げて、明日樹の股間に導こうとした。
「……やっ、やっ……こなんの、いやっ!」
明日樹は、がたがた震えながら、首を左右に振って訴えた。今では肉の壁に囲まれているので、逃げることはおろか、身動きすることもままならない。
「……そっかぁ……じゃあ、あすきーおねーちゃんは、この次ねー……」
そういってチョコを咥え、ガクが明日樹に近づいてくる。
明日樹の首を両手で固定し、口移しで媚薬入りチョコを明日樹に飲ませてから、背後に振り返る。
「そういうことだから、ノリ、先に……」
「……うん。
もう……んんっ!
お……おにーちゃんの大きいのが……あっ! あっ!」
明日樹の見ているすぐ目の前で、今度はノリが、香也に組み敷かれているところだった。
『……あっ……あっ……あっ……』
明日樹は、至近距離でノリの性器の中に香也の性器がゆっくりと埋没していく様子を、目撃することになる。
[
つづき]
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目次】
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