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彼女はくノ一! 第五話(335)

第五話 混戦! 乱戦! バレンタイン!!(335)

「……ノリちゃん……大丈夫?」
 締め付けのきついノリの中に侵入しながら、香也はノリを気遣う。前に、ガクの貞操を奪った際に感じた、罪悪感にも似た気持ちを、香也は思い起こしている。いい加減な気持ちで女性を、それも、年端も行かない少女を抱くことに、香也はかなり強固な抵抗を感じているのだが……。
「……大丈夫じゃないけど……」
 ノリは、涙をためた目で、香也を見上げた。
「……おにーちゃんの方が、痛そうな顔をしているし……それに、ボクだけ仲間外れなんて、いやだし……」
 ……結局、香也が懇願に負けた形だった。
 仮に、今回、なんとかやり過ごしたとしても……彼女たちは、いずれ機会を伺って、香也と関係を持とうとするだろう。彼女らの誰かと本気でつき合う覚悟ができないうちは、出来るだけ逃げ回るべきだ、という方針を変えるつもりはなかったが、だからといって、ここまで追いつめられた状態から拒否するのも、なんだか相手を傷つけるようで、香也は気が進まなかった。
 女性でない香也は、性行為によって自身から失われるものは、あまりない……と、考えている。逆に、彼女たちは、何を失っても、香也との絆を深めることを、欲している。何故か、という動機の部分は、香也に理解できる領域ではないが……その真剣さ、切実さは、感じ取ることが出来る。
 で、あれば……香也の側も、真剣に対処しなければならない……という思いに、香也はかられていた。
 香也は、畳の上に寝そべったノリを、正面から指し貫き、体重をかける。めきめきと音をたてているのではないか、と思うくらい、ノリのそこは硬い。硬いノリの中を、硬度を保ったままの香也がゆっくりと侵入していく。香也は、例の薬の作用もあるのだろうが、孫子との交合の際も射精にいたらず、息も絶え絶えに孫子が離れてからも、まだ余裕があった。
 香也の侵入が深くなるにつれて、香也の体の下でノリがうめき、身をよじる。

 そんな様子を……明日樹は、すぐそばで見ていた。楓、孫子、ガク、テンの四人がかりで体の各所を同時に刺激され、かなり呼吸と鼓動を早くしているのだが、本人にはその自覚はない。いや、自分の体に変調が起きているのは十分に感じているのだが、それを薬物のせいにしている……というべきか。
 必死に理性を保とうとする明日樹も、股間にとりついたガクが陰唇を押し広げ、その中に舌を差し込んで舐めあげると、流石に声を上げて、首を後ろに反らしてのけぞった。
「……あぅっ。あぅっ……」
 とか、喘ぎ声をあげている自分の声を、どこか他人事のように聞きながら、明日樹は、薄目を開けて、ノリの上でゆっくりと上下する香也の姿を、見逃すまいとした。
 香也は、動きやすいようにするためか、ノリの腿の上に両手を置き、体重をかけて押し広げていたので、ノリの白い体の中心、薄い陰毛の中に、そこだけ別の生物のような香也の分身が出入りする様が、よく観察できた。
 香也の動きは、ノリを気遣ってか、最初のうちごくゆっくりとしたのものだったが、途中からノリが、
「……動いてっ! おにーちゃん、ボクを壊してっ!」
 と叫ぶと、途端に、凄い勢いで、ノリの上で上下に動きはじめた。
 ノリは、
「……うわぁっ!
 うわぁぁぁっ……」
 と悲鳴を上げ、泣きながら、それでも、下から香也の背中にしがみつく。
 ノリが香也にしがみついたので、結合部は明日樹の視界から隠れたが、香也の動きはますます激しくなり、ノリは、苦悶の表情を浮かべながらも、
「……もっとっ! もっと、ボクの中で暴れてっ! ボクをおにーちゃんのものにしてっ!」
 とか、叫ぶ。
 そのううちノリは、
「……壊れちゃうっ! 壊れちゃうっ! ボク、おにーちゃんに壊されちゃうっ!」
 とか、叫びながら、香也の背中に回していた腕の力を緩め、ぐったりと動かなくなった。
 香也は、それ以上、ノリを攻めようとはせず、ノリの中から分身を抜いて、膝立ちになる。
 ノリの中から出て来た香也の分身は、若干の血と透明な液体にまみれ、湯気を立てて、そそり立っていた。
 香也は、膝立ちになったまま、荒い息をついている。

 それらの情景をつぶさに観察しながら、明日樹は、特になんの感慨も持たなかった。というより、何かを考える余裕が、今の明日樹にはない。
「……んんっ! あくっ! ふぁっ! や、やめっ!」
 股間にガク、乳房に孫子とテンがとりついて、口と指とで明日樹を責め立てていた。
 香也から目線をはずさないようにするだけでも、かなりの意志の力を必要とする状態で、事実、明日樹は、せわしなく身悶えし、責め立てられる快楽から理性を守ろうと、冷静になろうと意識を傾けるのに精一杯で、「何かを考える」という余裕がある筈もなかった。
 明日樹はもはや、本当にこの状態を止めさせたいのか、それとも、いつまでも続いて欲しいと思っているのか、にわかに判断できないほどに、意識を溶解させている。
 明日樹は、ぐったりとしたノリから体を離した香也が、しばらく息を整えてから、自分の方に向き直るのを、混濁した意識の中で、他人事のようにぼんやりとみつめていた。
 香也は、血のついた陰茎を立てたまま、複雑に絡まっている明日樹たちの方に近づいてくる。
「……あっ! 香也様……」
 最初に香也の接近に気づいたのは、明日樹自身を除けば、明日樹の背中を支えている楓だった。
「まだ……足りませんか?
 それなら、わたしが……」
 首や耳にかかる楓の息が、熱い。
 今では、明日樹も、楓が香也に貫かれる期待に火照っている、ということが理解できた。経験のない明日樹にとって、そういう……貫かれている状態、というのは、想像の域でしかないのだが……明日樹は、そそりたった香也の陰茎から、目が離せないでいる。
「……わたくしも、香也様を、まだまだ欲しいのですけど……」
 すぐ耳元で、孫子の声がした。
 孫子の声は、冷静なようでいて、どこかねっとりとした、湿ったような質感も伴っている。
「ここは、樋口さんの番では、ないでしょうか? わたくしたちと同じ立場になれば、ここでのことを口外できなくなりますし……」
 ……もっとも、本人がそれを望めば、ですが……と付け加え、孫子はクスクスと笑った。
「……おにーちゃん……おねーちゃんのここ、もうすっかり準備できているよ……。
 ほら。
 おにーちゃんの欲しがって、ひくひく動いている……」
 明日樹の股間にとりついていた、ガクが身をどけて、明日樹の股間を香也の目に晒す。




[つづき]
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