第六話 春、到来! 出会いと別れは嵐の如く!!(16)
テンは正面から向かい合った格好で香也膝の上……というより、香也の腿の付け根あたり、つまり下腹部にお尻を乗せ、馬乗りになっている。
「……ほらぁー……。
おにーちゃんも、すっかり硬くなっているしぃ……」
テンは、挑発するような口調でそういって、ぐりぐりとお尻を動かした。テンのお尻の下には、すでにむき出しになり、反応しきった香也のモノがあるわけで、上にのっかってソコを尻に敷いているテンには、誤魔化しようがない。
「おにーちゃん、ボクみたいなちっちゃな子でも、ちゃんと感じてくれるんだぁ……」
とかいいながら、テンは、香也の上体に体重を預け、のしかかってくる。
「……おにーちゃんの、変態さんっ!
でも、ボクで感じてくれて、うれしいっ!」
そういって香也を押し倒したテンは、強引に香也の口唇を奪い、長々と舌で香也の口の中をかき回した。
香也の口の中を舌で蹂躙しながら、テンは、自分の下腹部に手を伸ばし、短パンのベルトを緩め、ジッパーを押し下げる。素早く片足だけ、短パンを脱いで、下半身は下着一枚になり、その状態で露出した香也の上に再び跨った。
短パンをすべて脱がなかったのは、人目がないとはいえ野外であったから、服を全部脱ぐと、風で衣服とばされるおそれがあったからだ。だから、テンの半脱ぎになった短パンは、足首に絡んだ状態になっている。
「……ほらぁ……」
香也から顔を離したテンは、幼い外見に似合わぬ淫らがましい表情で、香也の顔をみる。
「ボクの、ここも……んんっ!
湿っているでしょ……。
おにーちゃんに抱きついていた時から、ずっと感じてたんだけど……おにーちゃん、絵の方にむちゅうだったから……」
そんなことをいいながら、テンは、自分の下着の濡れた部分を香也の硬直にすり付ける。
確かにテンの下着は、局所的に湿った感触があった。
「……はぁ……。
ね……。
おにーちゃん……このまま、今朝の続き、しよう……。
ボクをこの場で……みんなと同じように……おにーちゃんのモノにして……」
テンは、香也の返事も待たずに再び香也の口唇を奪い、自分の下腹部に手をあて、下着を横にずらして幼い秘裂を露出し、そこに硬直した香也の分身をあてがう。
テンが馬乗りになっている状態では、香也は為すすべもない。テンの体重なら、無理をすれば、香也の力でも振り払えないこともないのだが……テンの場合、体術や寝技にもそれなりに通じている。
仮に、香也が抵抗したとしても、テンがやすやすと香也を解放してくれるとは、思えなかった。
「……はぁ……。
ようやく、ボクの番……」
香也が抵抗らしい抵抗をしないのをいいことに、テンは、足をM字型にして香也の「中心」の上に跨り、香也の硬直に手を添えて位置を固定し、その上にゆっくりと腰を沈めていく。
「……んっ!」
やはり、侵入による苦痛は感じるのか、テンの眉間に深い皺が刻まれた。
「ほ、ほら……みえる……。
んんっ!
ボクの……中に……おにーちゃんのが、飲み込まれて……はぁっ!
お、おっきいっ!
め、めきめきって、……おにーちゃんが、ボクを割って……ふぅんっ!」
苦しそうな声でそんなことをいいながらも、テンはゆっくりと腰を沈め続けた。
香也からは、テンの中に香也が飲み込まれていく様子が、丸見えになっていた。陰毛もうっすらとしか生えていない幼い割れ目の中に、自分自身のが飲み込まれていく様子から、香也は目を離せないでいた。そもそも、あれほどの経験をしながら、香也の性生活はいつも唐突にはじまりどさぐさのうちに進行するので、こうして結合部をじっくりと目にする機会というものに、香也は恵まれたことがなかった。
男女一対一でゆっくりと行うよりも、なんだかわからないうちに多人数での乱交状態になる割合が多い……というのも、なかなかに凄い境遇である。
「……んんっ!
はぁ……」
香也が結合部を凝視してい間にも、テンは、苦悶の表情を浮かべながらも、腰を沈めていくのをやめない。
香也のソコは、ほぐれていないテンのアソコに締め付けられ、痺れに似た感触を得ている。愛液はそれなりに分泌されているのだが、それと膣の収縮とは、あまり関連がないらしい。少なくとも、一度も男性を迎え入れた経験がない場合には……などと、香也はそんな愚にもつかない思考を巡らせている。なにしろ香也は、ここ数日で処女に逆レイプ同然の扱いをうける、という経験を何度となく繰り返している。未開拓の女性の狭さにも、そろそろなれてきていた。
「……いっ、いっ……なんか、ひっかかって……多分、ここを過ぎれば……最後まで……」
テンは、目尻に涙を浮かべ、泣き笑いの表情になりながらも、なおも腰を沈めようとする。
半ばテンの中に飲み込まれた香也のソコも、先端に、今までにない抵抗を感じていた。
……そんなに、焦らなくとも……痛みをこらえなくとも、いいのに……と、香也は思う。その時のテンは、痛みをこらえながら、懸命に笑っている様に見えた。
「……んー……」
香也は、手を伸ばしてテンの頭を撫でる。
こうして無理矢理関係を結ぶのが、いいとは思えないが……テンが、自分の意志でそれを望んでいる、という熱意は、伝わってくる。
「無理、しないでいいから……」
香也が、テンの頭を撫でながらそういうと、テンは、じわりと大粒の涙を浮かべる。
「……ううっ……確かに、いたいけど……」
テンは、半泣きの表情でつぶやき……。
「でも……やっぱり、おにーちゃんと、ちゃんと、ひとつになりたいっ!」
小さく叫んで、一気に、腰を落とす。
……かはぁっ!
と、テンは喉をのけぞらせて、肺の奥から空気を吐き出した。
香也を根本まで飲み込んだ姿勢で、テンは、顔を伏せ、しばらく肩を細かく震わせている。
「……っ……っ……」
顔を伏せたまま、テンは、声にならない息を、細く吐き続ける。
「だ……大丈夫?」
心配になった香也は、そのまま動こうとしないテンに、声をかけた。香也自身のアソコも、テンの肉に締め付けられ、感触がないくらいに締め付けられているのだが、香也ここ最近、こういう感触にもそろそろ慣れてきているので、あまり気にならない。
「……ははっ……。
あんまり、大丈夫じゃない……かな?」
テンは、涙を流しながら、無理に笑顔を作って見せた。
「実は……すごく、痛いんだけど……でも……ふぅー……おにーちゃんと、ようやく一緒になれた……っていう方が、嬉しい……」
テンは、そのまま上体を香也の方に倒し、体重を預ける。
香也の首に腕を回しながら、テンは、
「……おにーちゃん……。
このまま、ちゅーして……」
と、おねだりした。
[
つづき]
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