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競泳水着の誘惑 (27)

競泳水着の誘惑 (27)

「……もう……」
 しばらく時間がたってから、傍らの栗田の頬を、ぷにっ、と摘んだ。
「どさぐさに紛れて、いろいろ酷いこといって……」
「……だって……」
 栗田は、そんな舞花の背中を愛おしそうに、撫でる。
「……実際、舞花、エッチが好きじゃないか……積極的だし……」
「それでも!」
 舞花は、目尻に涙をためながら、むっとした顔して、栗田に詰め寄る。むにむにと栗田の頬の肉をつまみ上げる
「あんなことをいわれて傷ついたの! わたしは!」
「いいじゃん……」
 栗田のほうは平然と、そんな舞花を受け止める。
「……強引で、スケベでエッチ好きな……そんな舞花、おれ、好きだし……」
 まともに目を合わせた状態で、栗田に真顔でそういわれ、詰め寄っていた舞花のほうが真っ赤になって目を伏せる。
「……きゅ、急にそういうこというな……狡い……」
「っていうか、いきなりこういう誘い方をした舞花のほうが、もっと狡い」
 笑いを含んだ声でそういって、栗田は舞花を抱く腕に力を込める。
「今の舞花にこういう誘われ方したら、誰でも断れないって……」
「……ほめているのか、それは?」
「うん。おれ、自分でするとき、飯島先輩の水着姿とかもっと大胆な格好想像してやってたし。何度も」
「……ほ、本人の前でそういう下品なこというな……」
 むに、と舞花は両側から摘んだ栗田の頬を、さらに、むにむにむに、と捻るようにして、引っ張る。
「この、助平変態色魔しきじょーきょうー!」
「その、助平変態色魔しきじょーきょうー! を誘って、上に乗って自分で動いていたのは誰だよー!」
 負けずに、栗田も両手でつまんで、捻るようにして、引っ張る。ただし、こちらは舞花のほっぺたではなく、乳首を、ですが。
「もうやめろぉ、馬鹿ぁ!」
 即座に、舞花は栗田の頬の肉を掴んでいた両手を離し、自分の乳首を掴んでいた栗田の手を振り払い、自分の身を守るように、胸の前で交差させる。
「も、もうこれ以上そういうことできるか! これ以上やったら、こ、壊れちゃうだろうが!」
「それじゃあ、また今度、やろう」
 意外に真剣な顔をして、栗田がまともに舞花に目を合わせると、舞花のほうが目を反らした。
「……う、うん……うち、とうちゃん、ほとんど家にいないから、いつでも……」
 不意に舞花は顔をあげて、栗田の顔の両脇をわしっ、と両腕で固定し、自分の顔を至近距離に近づけて、にっこりと、それはもう、艶やかに、笑った。
「その代わり、あれだぞ。他の女とこういうことしたら、なんだ、只ではすまさないから」
 その舞花の笑顔の迫力を目の当たりにして、合計三度も射精していたのにもかかわらず、いまだに舞花の中で勢いを保っていた栗田自身は、一気に萎縮した。
「もう、セイッチはわたしのものだし、わたしはセイッチのものなんだからな」


[つづき]
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