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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(312)

第六章 「血と技」(312)

 荒野が静流の上に身体を軽く乗ると、静流は、下から腕を回して荒野の首を抱きよせた。荒野は、静流に体重をかけ過ぎないよう、畳に手をつく、腕の力で負担を調整しながら、正面から向き合った形で、静流の上に重なった。
 静流は、ただただ、荒野の口唇を貪ってくる。
 荒野は、それに応じながら、静流の乳房を掌で包む。少し指に力を込めて揉みしだくと、しっかりと押し返してくる弾力。
「……んっ」
 と、静流が鼻息を吹き、片足を荒野の太股に絡ませてくる。
 荒野は静流の下肢の間に自分の身体を割り込ませるようにして密着させる。そうすると、静流の股間に荒野の硬直が、直接、触れるようになる。また、静流もそこを刺激されることを望んでいるようでもあった。
 荒野は、自分でも気づかないうちに、静流の上にのしかかったまま、ゆっくりと身体を上下させている。
 いきりたった荒野の分身が、静流の恥丘に擦りつけられ、静流が「……んっ……あぅっ……」と鼻にかかった吐息を漏らす。
 いつの間にか、静流の手が、荒野の背中に回されている。
 荒野は、静流の腿に手を回し、軽く、静流の腰を持ち上げ気味にしながら、静流の秘裂に、自分の分身を擦りつける。そこからわき出てくる液体で、周囲の陰毛と荒野の硬直とが濡れていて、密着した状態で前後に動いていても、滑りがいい。
 静流は感度がいいだけではなく、愛液の量も多そうだ……と、荒野は、一瞬、今までに経験してきた女性たちの例を思い起こそうとして、すぐに思いとどまった。
 さっきも静流に叱られた通り、こうなっている時に、他の女性のことを考えるのは、いくら何でも無礼だろ……と、荒野自身も、そう思う。そこで荒野は、静流の反応も良好なようだし、せっせと接触している部分が摩擦するように腰を動かす。動かしている間に、静流のそこからしみ出てくる愛液は多くなり、潤滑がスムースになった。
 同時に、静流の秘裂が自然にめくれあがって、その上を滑る荒野自身が、静流の中心に半ばのめり込むようになっている。荒野の硬直が静流の入り口付近を浅く出入りしながら前後している形だが、そこに男性を受け入れたことがない静流は、その程度の刺激でも十分に感じるのか、すでに恍惚とした表情で荒野の背中に回した手を忙しなく動かし、軽く喘いでいる。
 本格的に挿入する段になると、また、違った反応が返ってくるのだろうが……。
「……静流さん、こういうの、気持ちいい?」
 荒野は、尋ねてみる。
「……そ、そういうこと……んっ!」
 答える途中で、静流が呻く。
 少し腰の動きを変えた拍子に、荒野の亀頭が今まで以上に深く入り込んでしまったのだ。
 荒野は慌てて腰を引いたが、静流が両脚を荒野の腰に廻して、それまでの行為を中断しないで続けるよう、荒野に促す。
「……はぁ。
 聞かないで……や、止めないでください……」
 静流は、耳まで真っ赤にして、小さな声でそう呟く。
 気のせいか、摩擦している股間が、今まで以上に湿ってきているように感じた。
「……おれので、静流さんのここを擦られるの、そんなに気持ちいいですか?」
 故意に、荒野は恥ずかしい質問を静流にぶつけてみた。
「……やっ!
 そ、そんなこと……聞かないで……あっ!
 あっー! あっー! あっー!」
 静流が答えている途中で、荒野は下腹部に手を回して、静流の陰核を指で軽く圧した。そうしながらも、襞に割り込むように硬直を動かすのも止めない。
 静流が、細い、尾を引く声を発しはじめる。
 すぐに静流は、荒野の首にむしゃぶりつき、荒野の口唇を貪って、自分の喉から出てくる声を無理に消した。
 荒野は、一度、動くの止め、静流の身体に腕を回して、ごろりと横に転がり、静流が自分の上に乗るよう、二人の体勢を入れ替えた。もちろん、荒野の硬直は、静流の股間の下にある。
 荒野は、静流の身体が倒れないよう、両手の掌を静流の双丘にあてて支えている。静流の乳首が、掌の中で硬くなっている感触。
「この体勢で、好きなように動いてみてください」
 荒野は、静流にいった。
 静流は、最初のうち戸惑っているばかりだったが、すぐにぎこちない動きで荒野の硬直に自分の股間を擦りつけはじめる。最初のうち、遠慮がちだった動きがすぐに早くなり、一度落ち着きかけた静流の息や鼓動も、すぐに早くなっていく。
「……はぁっ……あぅっ……」
 静流はすぐに、息を弾ませながら、荒野の上でリズミカルな動きをするようになった。
「……自分一人でやるのと、どっちが気持ちいいですか?」
 静流が興に乗ってきたところで、再び、荒野は意地の悪い質問をぶつけてみる。
「……やっ。
 ……そんな……」
 静流は、いやいやをするように首を振りながらも、リズミカルに動くことを止めようとしない。
「正直にいわないと、今日はここで止めちゃいますよ」
 荒野は、再度、静流を追求すると、静流は、
「……ふぁっ!」
 と、少し大きな声を出して背を仰け反らせた。
「……こ……こっち……。
 一人でするのより……こっちの方が、ずっと気持ちいいですっ!」
 そして、それまでよりよっぽど大胆な動きをしはじめる。
 静流の未開地は、襞が完全に捲れあがっていて、挿入こそしていないものの、荒野のモノを半ば飲み込んでいる状態だった。その周辺は、静流の中心が出した液体でぐっしょりと濡れている。
 今や静流は、完全に、感じていた。
「……まだ、未経験なのに……こんなになるなんて……」
 荒野は上体を起こして、静流の身体に腕を回し……顔を、静流に近づけて、囁いた。
「静流さん……見かけによらず、いやらしいんですね……」
「……ちが……違うのっ!」
 静流が、荒野の腕から逃れようとするかのように、大きな動きで首を左右に振る。
「か、加納様だから……ずっと加納様のこと、考えてたから……」
 そう叫ぶと、静流は、いきなりがっくりと身体の力を抜いた。
 崩れそうになる静流の身体を、荒野は、慌てて回していた両腕で支える。




[つづき]
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