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彼女はくノ一! 第六話 (68)

第五話 春、到来! 乱戦! 出会いと別れは、嵐の如く!!(68)

「……おにーちゃん……」
 翌朝、香也は、ごくごく小さな囁き声を耳に感じて、目を覚ました。その声は、本当に小さな音量の囁きだったので、音で……というよりは、耳元にかかる吐息がこそばゆくて、意識をぼんやりと覚醒し始める。
「起きない。
 起きない、ね……」
 声の主は、やはり小さな声でそう言うと、ごそごそと香也の布団の中に入り込んできた。
 ……え?
 と、危機感に襲われた香也は、ここではじめて一気に意識を明瞭にし、跳ね起きようとする。
 しかし、その声の主の動きが一瞬、早く、がばりと布団の中で香也に抱きついて押し倒す。
「……ちょ、ちょ……」
 香也が、不明瞭な抗議の声をあげる。
「……おにーちゃんが、悪いんだからね……」
 香也の胴体を羽交い締めにしたテンが、香也の胸元から視線をあげて、拗ねたような表情になる。
「ボクが、せっかく起しにきたのに……なかなか起きてくれないし……」
 身体に押しつけられる感触から、テンはスカート姿であることがわかった。頭にカチューシャをつけていることから、香也はテンがメイド服を着たまま布団の中にもぐりこんだことを察知する。
 布団の中で、テンのスカートは大きく捲れ上がっている……筈、だった。
 何故、見えもしない布団の中のことが分かるかというと、テンは、スカートが捲れ上がったまま香也の上にまたがって、自分の下腹部を香也の股間に押し付けているから、香也の意志とは関係なしに、その感触を意識してしまうからである。
「……んっ、ふ……」
 テンが、意味ありげなほほ笑み方をした。
「何、おにーちゃん、朝から、こんなにしちゃって……」
 実にステレオタイプな台詞を口にしながらが、テンは、ずりずりと、二人の股間が下着とパジャマの薄い布地越しに接触している部分を上下に動かし、擦りつける。
「……お、おにーちゃん……ボ、ボクみたいなちっちゃな子が相手でも、こんなになっちゃうんだ……」
 すぐに、テンの方の呼吸が、荒くなってくる。
 香也の反応は、テンが布団の中に入ってくる前からで、毎度おなじみの朝の生理現象なわけだが……どちらかというと、テンの方が、自分の行為に興奮しているんじゃないかな……と、香也は、ぼんやりと感じた。
 そう感じたからといって、香也に、自分の上に乗っているテンの身体を自分の上から無理に引き剥がしたりする気概は、なかったりするわけだが……。
「……んっ。
 ……はっ。はっ……」
 香也がぼんやりとそんなことを考えている間にも、テンは、頬を紅潮させ、すりすりと香也の膨らみに押しつけた自分の下腹部を、動かし続ける。
『……こ、これは……』
 と、香也は、さらに困惑した。
 もう、テンは……すっかり、自分の世界に没入している、と。
 こうなるともはや、香也の存在はあまり意識していないのではないか……。
 香也のソコを使用して、テンが自慰をしているような格好だった。
 このような場合に、年下の異性にかけるべき言葉を知らず……香也は、困惑しながらも、テンが落ち着くのを待つことにする。あれだけの行為を経験してきながら、実のところ、じっくり観察する余裕もなく、女性の絶頂や終焉の迎え方、などについてはまるで知らない香也にだったが……男性の射精にあたるような、明瞭な終わりはないにしても、なんらかの区切りはあるのだろう……と、香也は自分のなりに推量し、テンがそれを迎えるのを待つことにする。
 香也はちらりと枕元の目覚まし時計に視線を走らせ、時間的にはまだまだ余裕があることを確認した。
 今週に入ってからこっち、「朝、香也が起きてくるまでの時間的は、当番以外の者は、香也の部屋に踏み込まない」といった不文律だか協定だかが、同居人の少女たちの間で共通了解事項となっている……らしい、ということは、香也も、薄々感づいている。
 つまり、いい加減、朝食を摂らなければ遅刻をしてしまう時間までは、テンには、香也を独占する猶予があるわけだった。
 無論、「香也の意志を、まず第一に優先する」というのは、それ以前の根本的なルールなわけだが……。
 香也がそんなことを考えている間にも、テンは、香也の上で弾むような動きを続けている。もはや掛け布団も跳ね上げ、恍惚とした表情をして、「はっ。はっ」と息を荒くしている。
 ……うわぁ……。
 と、香也は思った。
 ここまでくると、実際に挿入しているかいないか、というのは、たいした問題ではないような気が、してくる……。
 何故なら、テンは、香也の存在によって欲情し、接触し、動かし……明らかに、エクスタシーを感じはじめているのだから……。
 ひょっとすると……と、香也は考える。
 ガクやノリよりも、テンの方が、扱いが難しいのではないか……と。
 ガクやノリは、その要求するところも、今のところ、単純だし……第一、香也が少し強くいうと、それ以上無理に自分の要求を通そうとしない。
 しかし、普段、理知的な印象が強いテンは……自分が思うところを実現するために、策を弄することがあるし……加えて、いざその段になると……。
『……けっこう、周りがみえなくなる……』
 タイプ、なのかな……と、香也は思う。
 香也の上で激しく動いているテンは、今ではすっかり自分の快楽に没入している様子で、香也のことなどまるで意識していないように思える。
 はっ。はっ。はっ。
 と、息を弾ませながら、テンは、香也の上でしばらくうごめいていたが、やがて、
「……んんっ!」
 とうめいて、ばたりと上体を倒して寝そべったままだった香也の首をかき抱き、強引に香也の口の中に舌を入れてきた。
 香也に身体を密着しながら、テンは、ビクビクと身体全体を小刻みに震わせている。
 どうやら……到達したらしい……と、香也は判断する。
 顔や首に当たるテンの肌は、しっとりと汗に濡れていたし、それに、下着の、香也の膨らみに触れている部分は、あきらかに湿っていて、香也のパジャマや下着にまで、湿気を移していた。
「……はぁ……」
 満足したような、それでいて、切なげな吐息を漏らして、長々と舌で香也の口内をまさぐってから、テンは、ようやく顔を上げ、上体を起す。
 たらり、と、唾液が糸をひいて、テンと香也の口を繋いでいる……ということを、香也はどこか醒めた目で、観察していた。
 テンは、膝立ちになって、香也の上に跨がり……両手でスカートの裾を掴み、高々と臍上まで持ち上げて見せる。
 テンの下着が丸見えになる。
 局部が湿っていて、その部分の陰毛が、透けてみえた。
「お……おにーちゃんが、悪いんだからね……。
 お、おにーちゃんと、あんなこと、してから……ボク、こんなにえっちになっちゃったんだから……」




[つづき]
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