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「髪長姫は最後に笑う。」 第六章(336)

第六章 「血と技」(336)

 荒野は本格的に静流の身体に乗りかかり、体重を預けながら、静流のベルト外しにかかる。荒野自身のジッパーも開いたままだったが、静流の方に躊躇いがあるのか、下着越しに荒野の局部に触れる程度のことしか、まだしていない。自分からは大胆になりきれない静流も、荒野がすることに抵抗することはなかった。前の時と同じく、静流は素直に、荒野のなすがままにされている。
 ベルトのバックルを外すと、荒野は静流の臍から下に指を這わせた。
 下腹部からパンツの中に指を入れ、指先に静流の陰毛が触れると、静流が「……んっ……」と強い吐息を吐く。
 ……緊張しているのかな……と、思った荒野は、それ以上、性急に静流の秘処に指を入れようとはせず、静流の下腹部から手を離し、静流の口唇を求めながら、両手を静流の胸に置く。
 荒野が顔を近づけると、静流の方から口を開けて、自分の口の中に荒野の部分を迎え入れやすくする。
 荒野は、再び、静流の口の中を舌でかき回しながら、静流の双丘を両手で揉みしだいた。最初のうちは、さほど力を込めず、ゆっくりと。そして、静流の呼吸が速くなり、身体が火照りはじめたあたりから、次第に力を込めていく。
 そうしながら、静流の膝の間に自分の身体を割り込ませ、下腹部を……特に股間を、密着させる。
 荒野の、熱く、硬くなったままの分身が、二人の薄い下着を介して、静流の局部に押しつけられた。
 ……はぁ、はぁ……と、息を荒くしながら、今では静流も、荒野の舌を貪っている。
 荒野の手の中で、静流の乳首が硬く尖るのが、下着や服越しにでも感じ取れた。
 荒野は、乳房全体を揉みしだくのを止め、静流の乳首を軽く抓む。
 と、静流は、「……ふんっ!」と息を吐いて、軽く背を反らせた。
「こうすると……感じます?」
 静流から口を離して、荒野が尋ねる。
「わ……わかりま……んんっ!」
 静流が答える途中で、荒野が静流の耳たぶを軽く甘噛みすると、静流はさっきよりも大きな声を出す。
「……駄目……そんなことをされると……ふぁぅうんっ!」
 耳の中に舌を入れると、静流は、今までで一番大きな声を出す。
「やっ……そ、そんな……ところ……」
 静流は、自分の身体の反応に戸惑っているらしく、弱々しく出した声には、困惑の色が濃く滲んでいる。
 自分が……そんなことで、感じる……とは、夢にも思わなかったようだ。
 荒野は、静流が動揺している隙に、今度は首筋に丁寧に舌を這わせながら、静流のシャツのボタンを解いていく。
 静流は、荒野が自分の服を脱がそうとしているのにも気づかない風で、
「……うわぅうっ!」
 とか、
「ひゃうっ!」
 とかいう風に聞こえる声を、荒野の口による愛撫の動きに合わせてあげていた。
 静流が意識しないうちに、ほぼ全てのシャツのボタンを外した荒野は、静流の胸の谷間に顔を沈める。
 静流のその部分は、シルヴィよりは小さく、茅よりは大きかった。しかし、荒野が間に顔を埋めることが出来るほどには大きく、しかも、ぐんにゃりとした感触のシルヴィの胸よりは、よっぽど張りがある。こうして真ん中に顔を埋めてみても、両側から押し返してくる力が感じられた。この分では、下着なしで立っていても、重力に逆らって、つんと乳首を上に向けているかもしれない……などと荒野は埒もあかないことを考える。考えながら、首を軽く左右に振って、静流の胸の感触を楽しむ。
 静流は、今までに荒野が与えた刺激が強すぎたのか、荒い息をしながら、荒野の後頭部に手を当てて、髪を撫でていた。
 どうやら、呼吸を整えているらしい。
 しばらく、その姿勢のまま、静流に休む間を与えてから、荒野は静流のブラジャーを下にずり降ろした。肩紐を横にずらし、パットの上部に指を差し込んで下に引くと、乳輪が小さく色素の薄い、静流の乳首が露わになる。静流の乳首は、今までに荒野の触覚が感受した通り、つんと上を向いて、硬く尖っていた。
 荒野は、その乳首の回りに、舌の先が、触れるか触れないかという微妙な間隔で舐めてから、少し強めに歯を当てて、甘噛みしてみた。
「……うわぅっ!」
 呼吸が整いかけていた静流は、またもや、悲鳴に近い声をあげる。
「静流さん……痛いですか?」
 静流の胸から顔をあげて、荒野は尋ねてみた。
「い、痛い……というより……何か、で、電気か何かが、びっと走ったような……」
 静流の声には、やはり困惑の色が濃く混じっている。
「……それが……感じるってことだと思います」
 荒野は、平静な声で説明する。
「静流さんは、こういうことに慣れていないから……静流さんにとっては、未知の感じで、驚いているのかも知れませんが……」
「……そ、そうなのですか……」
 静流が、ごく真面目な口調で頷いたのが、荒野はおかしかった。
「静流さんがいやでなければ……このまま、続けますが……」
 念のため、荒野は、確認してみた。無理矢理、というのは、荒野の趣味ではないし……それ以上に、現在の荒野は、無理矢理どうこうするほど、女性に不自由はしていない境遇だった。
「い、痛くは、ないのです」
 静流は、やはり真面目な口調を崩さずに、荒野を即した。
「つ……続けて、ください……」
 荒野は、静流には見えないことを承知で頷き、再び、静流の胸に顔を埋める。
 両方の乳首を中心に、荒野は歯で甘噛みしたり、指の先で摘まんだりする度に、静流は小さな声をあげる。同じ乳房でも、優しく揉みしだいたりする時は、あまり強い反応は、示さなかった。
 どうやら、静流は……少し痛みを伴うくらいの刺激の方が、感じるらしい……と、荒野は見当をつけた。

 荒野は胸や首筋を中心に、執拗に、静流の愛撫を続けた。
 最初のうち、自分の感覚に戸惑い、鈍い反応しか示さなかった静流も、荒野の執拗さによって、徐々に性感を開発されていく。
 当初は断続的、あるいは、間が空きがちだった静流の歓声も、荒野が粘るだけ粘ると、段々と頻繁になり、最後の方には、荒野がどこを触れても、絶え間なく声をあげるようになる。
 静流の反応を見極めながら、慎重に愛撫を続ける荒野の方も汗だくで……そうこうするうちに、二人とも、ほとんどの衣服をはだけて脱ぎ捨てていた。






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