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隣りの酔いどれロリおねぇさん (1)

隣りの酔いどれロリおねぇさん (1)

 ぼくのマンションの隣の部屋は、ここ数ヶ月、空き部屋だった。ぼくの部屋は角部屋で、その隣があいていたわけで、多少物音をたてても文句をいわれる事がない環境にあったわけだが、なにぶん、ぼく自身、つい先頃彼女と別れたばかり。夜中に騒ぐあてすらない、寂しい身の上だった。

 ある日、仕事から帰ると、その空き部屋に、運送業者が荷物を運び入れていた。廊下に置いてある荷物を避けるようにして自分の部屋の前にたち、鍵を取り出そうとポケットに手を入れるたところで、いい加減に草臥れはてた臙脂色のジャージ上下、という、あまりにもラフすぎる格好をした、どう贔屓目にみても十代半ばにさしかかるくらいにしか見えない女性に声をかけられた。その隣に引っ越してきたという女性は、
「三島百合香です」
 と、名乗った。

 その後、地元の公立校で養護教諭、つまり、「保健室の先生」をしていると聞いて、愕然とした。どうみても子供、さらにぶっちゃていうと小学生にしかみえない外見の彼女は、ぼくよりも年上ということになる。
 ぼくが目を丸くしていると、
「いやぁ、かなり幼く見えるのか、夜出歩いていると、いまだによく補導されるんですわ」
 そのような反応に慣れているのか、彼女は屈託なく笑って、免許証をみせてくれた。たしかに、彼女の年齢は、ぼくより五歳ほど上だった。

[つづき]
目次

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