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隣りの酔いどれロリおねぇさん (6)

隣りの酔いどれロリおねぇさん (6)

 眼下には、三島さんの濡れた下着がある。問題なのは、これをどうするか、だ。
 大きく分けると、選択枝は二種類になる。

選択枝A。三島さんの体を引き剥がし、なんにもなかったように自分の部屋に帰って寝る。
 無難、かつ、常識的な選択。ただ、それだけに面白味もない。
選択枝B。三島さんの誘いに乗る形で、積極的にプレイに参加する。
 正直、三島さん(の、特に体型)は趣味ではないのだが、たしかに前の彼女と別れて以来、ご無沙汰では、あるわけで……。
 もう一つの難点は、このような形で三島さんと関係をはじめるとなると、後々のことが非常に不安になってくるということ……。
 あれ、三島さんの性格と言動、一種独特なものだから、以後も深いつき合いを継続するとなると、苦労をするのは目に見えている。
 今夜、共用部分の入り口で彼女をひろってから、まだ三十分もたっていないと思うが、それでもこれほどまでにいいように振り回されているのである。こういう状態が以後も延々と、半永久的に続くとなると……心身両面において、かなりの消耗を強いられるものと、予測される。

 で、だ。
 彼女を抱くことに、そこまでの意味と意義をみいだせるのか、ぼくは?

 そんなぼくの自問に頓着した様子はなく、三島さんは「おちんちんおちんちんひさびさの活きのいいおちんちーん」とか、例によって奇妙な節回しをつけて歌うようにいいながら、ぼくの性器をもてあそんでいる。歌詞の下品さに反して、その声には、幼子が無心に遊んでいるときのような、透明な響きがあったが。
 そういう無邪気な様子をみていると、彼女にとって性行為自体にはあまり卑猥な意味はなく、単なる遊びの一種なのかもしれない……とか、思えてくる。

 ……性格と言動はあれだけど、少なくとも悪い人では、ないよなぁ……。決して、悪い人では、ないんだけど……。

 ぼくがいつまでも躊躇していると、業を煮やしたのか、三島さんはぼくのを口に含むのを止めて、「むー」と、いかにも不機嫌そうな唸り声をあげはじめる。
「青年。おねぇさんを可愛がってくれなーい……いいもんね。こうなったら実力行使に訴えちゃうもんね」
 といい、すくっ、と立ち上がって、たたたった、と軽い足音を残して、浴室から姿を消した。
 ぼくは、彼女が姿を消したその隙に、急いで乱れた着衣を直し、彼女の部屋から出ようと、浴室のドアを開ける。あれほど小さい三島さんが、「実力行使」とやらで、仮にも成人男性であるぼくをどうこうできるはずがない、と、高をくくっていたのが、大きな間違いだった。
 ぼくが浴室のドアを開けた途端、浴室に入ろうとしていた三島さんとぶつかりそうになる。
 三島さんのほうは、そうした事態もあらかじめ想定したのか、咄嗟に、ぴょこん、と飛び上がり、ぼくの首に抱きつき、そのまま、自分の口唇で、ぼくの口唇を塞ぐ。
 背中に、なにか硬い感触。それに、重量。
 口の中がカッと熱くなって、背中の重量物の正体に思い当たる。今日、三島さんが抱いていた、一升瓶。
 三島さんが相変わらず口唇を重ねているので、口移しにたっぷりと流し込まれた液体を、嚥下するしかなくなる。嚥下しないと、呼吸できない。
 液体が食道をどくどく下っていく感触。「そこ」が、いちいち熱をもっているように、感じた。
 ぼくがすっかり口の中の液体を飲み込むのを確認して、ようやく三島さんはぼくから身を離す。三島さんが口を離した途端、ぼくの気管は新鮮な空気を求めて痙攣し、ぼくは身を折って、げほげほげほ、と咳き込んだ。
 何故か膝に力が入らなくて、ぼくはその場に膝をつく。
「んっふっふっふっふ」
 ぼくの前に仁王立ちになった三島さんは、「清酒美少年」というラベルの貼ってある一升瓶を示しながら、勝ち誇ったようにいった。
「これ、中身、知り合いから分けてもらった五十年物のくーすーだから。度数でいったら五十以上あるはず。本当ならこんなにもったいない使い方したくはなかったんだけどねー。
 流石にこれは効くでしょー」
 そういう三島さん自身も、頬を赤く染めていて、ひっくっ、と、可愛らしいしゃっくりをした。

[つづき]
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