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隣りの酔いどれロリおねぇさん (15)
「おーい! せーねーん! 大丈夫かぁ!」
どこか遠くで声が聞こえる。あと、ぺちぺちと頬になにか平たいものが当たる感触。
「失神って普通、女がするもんだぞー! いししっ。わたしの具合、そんなに良かったかぁー!」
『いししっ』なんて奇妙な笑い方を天然でするような知り合いには、たった一人しか心当たりがない……って、気を失ってたのか、ぼくは!
突如意識が明晰になったぼくは、がばりと上体を起こし、ぼくの上に乗っていた三島さんが、ころん、と後ろに転がった。ぼくも三島さんも全裸のままで、いや、より正確にいうのなら、ぼくのみ局部に避妊具を装着したままだったが、とにかく、二人の恰好と配置からみて、ぼくが意識を失ってから、さほど時間はたっていないようだった。
「おお。起きたか、青年」
一旦はベッドの上に転がった三島さんは、よっころしょ、とかけ声をだし、あぐらをかいた。もちろん、股も大きく開いているわけで、性器も丸だしである。
「うひひっ。堪能したぞ、青年。途中から完全にいっちゃってたようで、マグロ状態だったけどな。それでも肝心のちんちんは、いやなに、元気なもんだった。
って、今だに果ててないし……」
例によって際限のない三島さんの饒舌が続くのだが、相手をするぼくの側が半ば「ここはどこ、わたしは誰」状態だったので、上の空もいいところで、半分も話を聞いていない。
「ん? まだぼーっとしてんのか、青年。なんなら気付けにもう一発いくか? 前からでも後ろからでもいいぞ」
「……つまり、こういうことですね……」
ようやく、自分が置かれた事態を把握してきたぼくは、冷酷な声で、三島さんにいった。
「意識不詳になっていたぼくの体を、三島さんが、今までいいように玩具にしていた、と……」
「……あー。それは、その、あれだな……ちゃんと介抱もしたんだぞ。
これでも、保健室の先生だからな。それなりに、医療の心得はある」
ちゃんと介抱したのなら、なぜここで、そこで露骨に目を泳がすのか……。
「……なんか、顔中に、べたべたした感触が残っているんですけど……」
「それはだな。
その、青年の顔が涙と涎でぐしょくしょになっていたからな。わたしが舐めとって清めておいたのだ」
……なぜ普通にタオルかなにかで拭う、という方法を採用しないのか? ……いや、愚問か。この人の場合、「なんとなくそうしたかったから」、程度の根拠しかないに決まっている。
「……ほぉほぅ……」
ぼくは、芝居がかっているのを承知で、ことさら低い声を出した。
「医学的な見地からみて、それが妥当な処置だったわけですね?」
「か、顔と声が怖いぞ、青年」
三島さんは、珍しく狼狽えている。
「そうだ、あれだな。青年のほうも、あんなに泣き叫んで許しをこうほど、わたしとのプレイを堪能したわけであってだな、つまりその、その辺りの悦楽と相殺ということに……」
いっている途中で、ぼくの怒りが適当にごまかせるものではない、ということを雰囲気から察してきたのか、三島さんは、ひきつった顔をしてじりじりと後退し、最後の方で、くりると背を向けて、部屋から逃げようとした。
が、……甘い。
なにせ、体格差が、大人と子供ほどある。当然、歩幅の差も相当なもので、三島さんが部屋を出る前に、ぼくは難なく三島さんの体を捕らえた。
両脇から手を差し入れて、持ち上げ、そのまま、ベッドの上に押しつける。
「そういうおいたをする子には、お仕置きしなくてはいけませんねぇ」
ふと、カーテンが目に留まる。正確には、窓際の金具に掛かっていた、カーテンを纏めるときに使う、細長い布地が。
……あれって、後ろ手に回した人の両手を拘束するのに、ちょうどいい長さなんじゃないかい?
三島さんにとって幸か不幸かわからないが、背中を押さえつけて三島さんの動きを封じたままでも手を伸ばせば届く所にその金具はあり、そこにかかっている布地も難なく手にすることができた。
ということで、ぼくは、背中に回した三島さんの両手首を縛って、三島さんの自由を、かなり奪った。三島さんは例によって、「犯されちゃうー」とか「百合香ちゃん、貞操の危機一髪!」とか騒ぎはじめたが、その声は、怖がっているというよりも、どうみても聞いても、「何かを期待している」ような響きしか聞き取れなかった。
……ひょっとして、こういうプレイも好きなのか、この人……。
いや、そうであっても、今更驚かないけど。
さて、どうしてくれよう。
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つづき]
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