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彼女はくノ一! 第二話 (6)

第二話 ライバルはゴスロリ・スナイパー!?(6)

「……あん……ふぁん……はん……」
 松島楓は寝そべった狩野香也の上にまたがって、ついに、才賀孫子の目前で本格的に交合を開始した。楓も香也も下半身は裸で、香也は、楓の服の中に手を入れて、下から楓の体を支えるようにして、胸を揉んでいる。楓は、接合部を擦りつけるよう感じで自分から腰を動かしながら、鼻にかかった声で嬌声をあげている。
 この体制だと、孫子からは結合部分の詳細が見えないことと、それに、孫子のほうに頭をむけて寝そべっている香也からも、孫子の存在が視界に入らない、という二点だけが救いだった。

 孫子は、今では屈辱や羞恥を通り越して、白々とした怒りの感情をもって、目前の痴態に相対している。孫子は男を知らないし、もちろん、他人の性交を間近に観るのも初めての経験だったが、好奇心などはもはや感じなくなっていた。
 この時の孫子の脳裏には、冷え冷えとした、冷静な怒りに支配されつつある。
 誇り高い彼女は、このような屈辱的な状況に彼女を置いた者たちを、決して許さないだろう。

「たのもー!」
 狩野家の玄関先で、時代がかった訪問者の声がした。野太い、声優の飯塚昭三のような声で、外見のほうも声に見合ったものだった。
 がっしりとした、厚みのある体躯の五十年輩の中年男で、昔のマフィア映画や宮本ひろ志の劇画にでもでてきそうな「濃い」顔をしている。
「やや。奥さん。こちらに加納の小倅がきておるはずですが」
「はあ。たしかにうちは狩野で、小倅に分類可能な人物は二名ほどおりますが……」
 訪問者と噛み合っているようないないような会話を交わしはじめた狩野真理の背後から、加納荒野がひょっこり顔を出す。
「お。やっぱり才賀のおっさんだ。真理さん、このおっさん、うちのほうの客。凶暴な顔してるけど害はないから、中にいれてあげて」
「おお。荒野か。しばらく観ないうちにずいぶん育ったなぁ。で、なんだ。うちの孫子がこちらに射かけたとかなんとか……」
「いや、射るところまではいってないけどね。標準つけてたのは確か。
 まったくなに考えているんだろうねぇ、堅気の衆に……っと。ちょっと待ってね。今、本人呼んでくるから、中に入っててよ。うちのじじいもいるから」

「……楓ちゃん……もう駄目……でちゃう……」
 楓が動き始めて五分ほどして、香也は情けない声を出し始めた。
「……いいですよ……香也様……ん……このまま……」
「駄目だって! このままじゃあ……んん……出そう……気持ち良すぎる……うわぁ!」
 結局、香也が自分の上にまたがった楓を押しのけるようにして抜き、直後、楓の腹の上に白濁した液体を発射した。
 むっ、と鼻をつく匂いが、孫子まで届いた。
「……あはは……」
 なにを考えているのか、楓は自分の腹部に吐き出された香也の精液を、愛おしそうに指先で弄んでいる。
「……香也様の……暖かい……それに、すごい匂い……」
 楓には、どうやらその排出物にたいする嫌悪感とかはないらしい。その感覚は、孫子には理解しがたかった。
「いいから……このティッシュで……」
 と、孫子の座っているほうに置いてある、ティッシュの箱に手を伸ばし、そこで微動もできない孫子の冷え冷えとした目と、目があった。
「はい。これで綺麗にして」
 孫子と目が合った瞬間、香也はばつが悪そうな顔をして目を伏せ、二、三枚自分でティッシュを抜いた後、残りの箱を楓のほうに押しやる。そして、孫子に背を向けて、ごそごそ自分のものを拭いはじめた。
「……で、この、座っている人が、どうしたって?」
「そうだ!」
 香也が問いかけると、楓は思い出したように大声をあげる。
「この女、香也様を害しようとした極悪人なんです! わたしと一緒に、お仕置きしましょう!」
「……お仕置き、ったって……」
 かちゃかちゃとベルトのバックルを締め直しながら、香也は迷いのにじみ出る口調でいった。
「なにやるの? いっておくけど、痛いのとかだめだからね」
「……そうですねー……」
 楓は上のほうに視線をやって、数秒、何事か考えているようだった。さすがにおなかの上にぶちまけられたものはきれいにしたが、下半身はまだ剥き出しのままで、ぺたんと座りこんだ姿勢でも、足の付け根の茂みが見える。
「痛いのは駄目だ、とは、加納様にもいわれてますし……そうだ!
 この女、わたしと香也様とで、犯しちゃいましょう!」

「……なに?」
 香也の目が、点になった。

「そうしましょうそうしましょう。
 痛いの駄目、暴力駄目、でお仕置き、というと、やっぱり陵辱ですよねー。
 不始末のつけは体で払ってもらいましょう!」
 平然と非常識なことをいって、下半身丸だしのまま、座っている孫子のほうににじり寄っていく。
「……ちょ、ちょっと待ってよ! 楓ちゃん! それ、やばいって!」
「……んふ。んっふっふっふ……。
 幸い、なんですかこの不届き者は、外見だけはまともなようですし、これなら香也様もご満足なさるでしょう。こんなチャラチャラした服着ちゃって、澄ました顔しちゃって。みてください、香也様! この女、こんないやらしい下着つけていますよ。今時ガーターベルトですって!」
 孫子のそばまでやってきた楓は、狂気の光さえ湛えた瞳で孫子目をのぞき込みながら、スカートを捲り上げて、ストッキングに包まれた太股を撫でさする。

 この時になって初めて、孫子は恐怖を感じた。
 ……そうだ。自分は今、抵抗さえできない、俘虜の身だったのだ……。
 楓が触った部分から、皮膚にぷつぷつと鳥肌がたっていく感覚。
「だから、駄目だって楓ちゃん! やめて! 正気に戻って!」
 制止しようとする香也には構わず、楓は、身動きできない孫子の下着に手をかけて、引きずり降ろそうとしている。
「……大丈夫ですよー。痛くないし、むしろ、気持ちいいし。ひょっとしてあなた、はじめてですか? 初めてだとちょっと痛いかも知れませんねー。でも大丈夫ですよー。わたし、痛覚だけを遮断するつぼ、ちゃんと知っていますから……」
 ぶつぶつと言いながら、楓は、半ば降ろした孫子の下着の中に指を入れ、そこの茂みをかき分ける。
「……んふふ。なんですか、この娘。はしたない。もう濡れているじゃないですか。見ているだけで濡れるなんて、いやらしい……。
 いいですかぁ……香也様のような方とできるなんて、とても光栄なことなんですよー……」
 孫子は、楓に指摘されるまで、自分のそこが反応しているとは自覚していなかった。濡れていたこと(そんなものは所詮、生物的な反応にすぎない、と孫子は思っている)よりも、自分でも気づかなかったその事実を、先に、楓に知られてしまったことに対して、羞恥を覚える。
 孫子の頬が、かっと熱くなる。

 その時、プレハブの引き戸ががらりと音をたてて開き、
「………………君たち、なにをやっているんだ?」
 という、加納荒野の声が聞こえた。

[つづき]
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