2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

彼女はくノ一! 第三話 (16)

第三話 激闘! 年末年始!!(16)

「……なぁ……こーちゃん……」
 羽生譲は、狩野香也の肩を自分のほうに抱き寄せる。
「……こーちゃんも、男の子だから、自分でする時、あるだろ? ここ、こうやって……」
 抱き寄せて、香也自身を掴んで、ゆくりとしごき出す。
 手による刺激よりも、白い裸体をさらした羽生譲が、自分のほうを羞恥と期待のこもった目でみつめながら、自分のものを握っている……という情景に、香也は頭がくらくらするよな気分になった。羽生譲が自分のモノを握っているすぐ下には、陰毛の茂みもみえる……。

「……こーちゃん、自分でやる時、なに想像してやってる? エロ本とかAVとかは、あんまり見たことないだろ?」
 実際、羽生譲は、香也のその辺の意識にも、興味があった。普段なら、まともに聞けないそんなことも、今なら、聞き出せるような気がした。
「……やっぱ、身近な人、なのか?」
 羽生譲の知る限り、香也は、同年代の知人が極端に少ないはずで……そういうモノや情報をやりとりする相手も、多分、いない。香也は、パソコンも持っておらず、同居している真理や譲のパソコンを使用することも、なかった……。
 想像しようとしても、その想像の元になるイメージも、香也の場合、他の同年代の男の子より極端に少ないような気がしていた。
「……う、うん……自分では、あんま……時々は、あるけど……」
「本当? 時々? 毎日、じゃないの?」
 じゃ、じゃ、じゃ、と、香也のモノを握る手に、少し力をかける。
「……毎日、じゃない。眠れない時とか、たまに……」
「そんとき、想像するのは?」
 刺激し、問いつめているはずの羽生譲のほうが、なんだか香也よりも興奮しているように見える。
「……前は、譲さんとか、真理さんとか……最近は、樋口先輩とか、楓ちゃんも……」
「……そっかぁ……みんな、かぁ……」
 なんだか、羽生譲は、嬉しくなってしまった。自分も香也の妄想の対象になっていたことに、ではなく……。
『……こーちゃんもちゃんと、普通の男の子なんだなぁ……』
 ……幼い頃から見ている香也が、案外普通の発育をしている、という事実が、結構嬉しかったり……。
「……でも、こーちゃん……。てっきりあのまま、あすきーちゃんとくっつくと思ってたけど……これからどうするつもりなんだ? くノ一ちゃんとヤリまくっているんだろ?」
「……ヤリまくってなんか、ないよぅ!」
 香也は、以外と情けない声をだした。
「……楓ちゃんとは、その、二回……だけ……。
 それも、弾みみたいなもので……」
 香也にしてみれば、その楓との二回は、ほとんど事故じみたいなものだと思えている。自分にももちろん責任はあるが、それ以上に不可避な部分が多かった、と……。
「……にしては、随分なついているじゃないか、くノ一ちゃん……」
『……あ。わたし、意地悪になっている……』と思いながらも、羽生譲はさらに問いつめる。
「くノ一ちゃん、こーちゃんが家にいる時は、べったりじゃないか……。あすきーちゃん、あれでかなり気にしてるぞ……」
「……う、うん……」
 香也も、樋口明日樹と松島楓を並べられると、とたんに困惑する……。
「……でも、楓ちゃんは、いろいろと……ぼくに似ている所があるから、ほっとけないというか……」
「……あすきーちゃんが、こーちゃんに好意を持っているのは、知ってるな……」
「……うん……」
 あれだけ、毎日のように送迎されていれば、いくら鈍感で人付き合いが不器用な香也にしても、気づかないわけにはいかない……。

「……まあ、誰とどういうことしようと、こーちゃんのアレだけどさぁ……」
『……今、こーちゃんとこおうしているわたしが、こういうこというかね……』と、羽生譲は、自分でも思っている。
「……こういうところに、こーちゃんのを刺すのはいいけど、自分のほうが刺されないようにしろよ……」
 そういって、握っていた香也のモノの先端を、自分の入り口にあてがってみる。
「……どうする、こーちゃん? このまま腰を降ろすだけで、わたしの中に入っちゃうぞ? 本当に、ここに入れなくない? まだ、初物だぞ?」
 そういって、羽生譲は、狩野香也を挑発した。弾み、ではなく、意外に真剣だった……と、本人は思っている。

 狩野香也は、しばらくじっと羽生譲の顔をじっと見ていたが、突如、がばり、と、羽生譲の体に覆い被さり、抱きしめた。
「……きゃっ!」
 と、羽生譲が、小さな悲鳴を上げる。
「……大丈夫だから……大丈夫だから……」
 羽生譲の体の自由を奪いながら、狩野香也は、彼女の耳元に囁き続ける。
 狩野香也にしてみれば、このように関係を迫られるのは松島楓に続いて二人目、なわけで……。
「……こんなことしなくても、譲さん、この家にいていいから……」
 香也は、基本的に「鈍い」ほうの人間だが、同じようなことが何度も続けば、それなりに共通点を類推することは、できる。
 今の譲は、最初の時の楓と同じで……「香也という男性個人」よりも「狩野家の息子である香也との、確固とした繋がり」を、求めている……ように、思えた。

 あるいは、香也がもっと人生経験や女性との経験を積んでいれば、そうとわかっていても、それを前提として踏まえた上で、肉体を繋げられるのかも、知れない。
 が……正直、今の香也には、そうしたごちゃごちゃとした背景込みで、羽生譲を丸ごと抱え込める自信が、なかった。

「……こんなことしなくても、譲さん、家族だから……この家に、ずっといて欲しいから……」
 抱きすくめられ、耳元で延々と香也にそう囁かれ続け……最初、羽生譲は拒否されたと思い、もがき、香也に罵声を浴びせ……それから、香也がなにをいいたいのか、次第に理解していき……。
「……馬鹿に、すんなよぉ……」
 再び、ぐずぐずと泣き出した。
「……こーちゃんの癖に……鋭いこというなよぅ……こんな時に、変に物わかりのいいこと、いってんじゃねぇよぉ……」
 そんなことを呟きながら、羽生譲は香也の体を抱き返しながら、いつまでも泣き続けた。

[つづき]
目次

↓作品単位のランキングです。よろしければどうぞ。
newvel ranking  HONなび


↓このblogはこんなランキングにも参加しています。 [そのに]
熱湯 ALL ADULT GUIDE Hサーチ アダルトガイド Link od Link 大人のナイトメディア「アダルトタイムズ」 アダルトサーチYasamsam アダルトトレイン ちょらりんく18禁 週刊!ブログランキングくつろぐ

love_waif.jpg

Comments

Post your comment

管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

このページのトップへ