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髪長姫は最後に笑う。第四章(25)

第四章 「叔父と義姉」(25)

 狩野家の庭での着物姿の撮影を終え、マンションに帰ってから、荒野は、ソファに腰掛けて、深刻な表情をして考え込みはじめた。

 二宮浩司と名乗っている二宮荒神は、表面上、特に問題なく狩野家の人々の中に入り、に馴染んでいるように見えた。荒神は必要とあればいくらでも暴力的になれる人格だが、改めて考えてみれば、荒野が生まれる以前から一族の仕事を第一線で続けている人物でもあるわけであり、この程度の偽装や潜伏など、できて当然なのかも知れない……。
 そう、荒野は認識を改める。
 思い返してみれば荒野は、「仕事中」の荒神の姿を知らないのだった。
 加えて、あっさりと楓や孫子の同居に同意したことからも、狩野家の人々の順応性、ないしは、おおらかさは、実証されているようなもので……。
 それでも、幼少期一時期ともに寝起きしていた香也は、荒神の非常識な部分を色々と見過ぎているので、なかなか気が休まらないのだった……。

「……荒野、心配?」
「……実は、かなり……」
 着物から普段着に着替えた茅が、リビングに戻ってきた。
「……大丈夫だと思うの……。
 荒神、荒野にらぶらぶ……荒野が困ること、しないと思うの……」
「……茅……その、『らぶらぶ』という言葉を、誤用しているよ……」
 キョトンとした顔をして、茅は首を傾げる。
 そして、ソファに腰掛けている荒野の膝の上に乗り、下から、荒野の首に抱きついた。
「こういうのが……らぶらぶ……」
 茅の顔が、荒野の顔にくっつかんばかりに接近している。
「……そう。
 こういうのが、らぶらぶ……」
「じゃあやっぱり、荒神、荒野にらぶらぶ……」
「いや、あのね……」
 しばらく思案し、言葉で説明するのが面倒臭くなった荒野は、すぐ目の前にある茅の顔に覆い被さり、口唇を重ねた。
 茅は抵抗せず、荒野の首に回した腕に力を込め、自分から口を開けて荒野の舌を誘う。しばらく、荒野と茅はぴちゃぴちゃと音をたててお互いの舌を絡ませ、口の中を貪った。
「……な。
 ……こういうのが、本当のらぶらぶ……」
「……荒野と茅、らぶらぶ……」
「そう。らぶらぶ……」
 そんなやりとりをしながら、荒野は、「……なんて頭の悪い会話だ……」と、軽い自己嫌悪に陥った。
「……荒野……もっと……」
 そんな荒野の思惑も知らず、茅は荒野の膝の上に乗り、頬を紅潮させて荒野に続きをおねだりをする。
 何日かぶりでキスをしたことで、火がついたようだ。
 そのまま、荒野の上体をソファの背もたれに押しつけるようにして、口を重ねてくる。
『……そういえば、何日かやってなかったな……』
 そう思った荒野は、あえて茅のするままにさせていた。
 しばらくぴちゃぴちゃと自分の舌で荒野の舌をなぶっていた茅は、荒野が積極的に動く気がないとわかると、
「むぅ……」
 と、拗ねたような顔をして荒野の上から退き、衣装部屋に入っていった。
『……あきらめたかな……』
 そう思って顔についた唾液を拭いながら荒野がソファの上に座り直していると、一分もしないうちに着替えた茅が帰ってくる。
「……それはなんだ、茅?」
「メイドさんが、ご主人様に、ご奉仕するの」
『……どうしてそういうダメ知識ばかり蓄積していくのか……』
 とか思いながらも、荒野は、呪縛でももされたかのようの動けない……。
 そんな荒野の足下に跪いて、茅は、荒野のジーパンのジッパーを開けて、硬くなりっかかった荒野の分身を取り出す。
「……ご奉仕なの……」
 といって、茅は荒野を口にくわえて、舐めはじめる。
 この前やってもらった時より、たしかにうまくなっているような気がした……。

「……んふっ……荒野の……もうすっかり元気……」
 しばらくして、荒野の股間から顔を上げた茅は、いそいそと避妊具の包装を取り出し、封を切る。
「……なんだ、茅……やりたかったのか?」
「……メイドさんがご主人様にご奉仕なの……」
 そういいながらも、茅は荒野の直立したものにゴムをかぶせようと悪戦苦闘している。今までは荒野自身で着けていたので、茅が着けるのはこれが初めてだった。だから、勝手がわからないのだろう……
「ふうん……ご奉仕ねぇ……」
 荒野には特定のコスチュームに拘ったりするフェティッシュな趣味はあまりない(と、本人は思っている)が、素直に自分の欲望を認めようとしない茅の態度をみていると、少し、いじわるがしたくなった。
「じゃあ、もし、ご主人様が今はやりたくない、っていったら……茅、ここでやめられるの?」
 茅の動きがピタリと止まる。
「……荒野、茅とやりたくないの?」
 茅はぎこちない動きで顔を上げ、泣きそうな顔をして、呟いた。
「……やっぱり、荒神と荒野……らぶらぶ……ぼーいずらぶ……」
「違うっー!」
 荒野は、叫ぶ。
 ……一体、どこからそういう発想がでてくるのか……。
『……茅の友人は、もう少し選んだほうがいいかな……』
 羽生譲や三島百合香の顔を思い浮かべながら、今更ながらにそんなことを思いはじめる荒野だった……。
 荒野は自分がノーマルであることを証明するため、茅を抱きしめて、その場に、床の上に押し倒す。
 メイド服のスカートを捲り上げ、茅の下着を指でまさぐる。そこの布地はすでに濡れはじめていた。
 押し倒された方の茅は、
「メ、メイドさんがご奉仕するの……」
 とか震える声でいう。突如、態度を豹変させた荒野を怖がっているのかもしれない。
『なに、構うものか……』
 と、荒野は思い、
「……ご主人様を愚弄したメイドさんに、お仕置き」
 とだけいって、茅の両足を強引に大きく開かせ、スカートの中に頭をつっこんで、茅の股間に顔を埋める。
 茅の腰は、最初、荒野の愛撫から逃れようと動いていたが、わざと盛大に音をたてて、下着の布地の上から荒野が茅の股間を舐め続けていると、すぐに、その舐められている部分を、荒野の鼻先に突きつけてくるようになる。
「……はっ……んはっ……」
 と、茅が甘い吐息を漏らすようになると、荒野は茅の股間から顔を離し、立ち上がった。
「……メイドさんがそんなに悦んでいるようでは、お仕置きにならないなぁ……。
 ここで、やめようか?」
 荒野がわざと冷淡な声をつくってそう尋ねると、
「駄目!」
 茅は、荒野の太股にすがりついた。
「……もっと、欲しいの……」
 そういって、ジッパーから突き出たままの荒野の男性器にとりつき、その硬直を口で愛撫し始める。

[つづき]
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