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彼女はくノ一! 第五話 (49)

第五話 混戦! 乱戦! バレンタイン!!(49)

 孫子が他人の性行為を間近に目撃するのはこれで二度目になる。
 が、一度目の、楓と香也の交合を見た時に感じたぎこちなさが、今の二人からは感じられない。なんだか、やりなれた行為をスムースに処理しているような安心感があった……。
 孫子がそんな感想を心中でしたためている間に、衣服越しに局部を擦りつけるだけでは物足りなくなってきたのか、堺雅史はついに柏あんなのベルトに手をかけた。
 堺雅史はもはや完全に媚薬の影響下にあり、組み伏せている柏あんな以外の存在を意識の外に追い出しているらしい。
 堺雅史がベルトのバックルに手をかけると、当然、まだしも理性が残っていた柏あんなは、弱々しく、ではあるものの、抵抗をした。
 しかし、孫子があんなとまともに目を合わせ、小さく、
「いいのよ、遠慮なさらないで。わたくしのことは、いないものだとお思いになって、存分に」
 といってあでやかな微笑み浮かべたもので、あんなは観念して目を瞑り、雅史のなすがままになった。
 もちろん、孫子の端然たる態度に感じ入って、という理由からではなく、ろくな愛撫もなしに雅史の指があんなの「中」に侵入してきたから、である。
 ベルトを緩め、ジッパーも半分ほど下げた状態で、堺雅史は左手で柏あんなの頭上で柏あんなの両手首を掴み、あんなの両足の間に自分の体を割り込ませて身動きを封じている。そして、こころもち上体は離し気味にして、代わりに半ば開きかけた柏あんなのジーパンのジッパーの中に右手を挿入している。
 雅史に探られる感触で初めてそのことに気づいたが、あんなの「そこ」は、すでになんの準備もなしに、雅史の指の侵入を許すほどに濡れぼそっていた。
 慣れた手つきであんなの内部に侵入させた雅史の中指と人差し指が襞をかき分ける感触。
 あんなは、今まで何度も受け入れてきた行為を孫子という知り合いの前で行っている、という異常なシュチュエーションに対してたまらない羞恥心を覚えながら知らず知らずのうちに、「んんんんっ!」と強い調子の声を上げてしまっている。
 あんなの体は、強引な雅史の愛撫に、明らかに応えようとしていた。
 孫子はハーブティを口にしながら、冷静に二人の様子を観察している。
 好奇心やその他の興奮ももちろん感じているわけだが、それ以上に、もともと孫子の役割はシルヴィに渡されたクスリの効能をこの目で確認することだ。だから、目を反らしてはいけない……と、孫子は自分自身に言い聞かせている。
 そうこうするうちに雅史はキスをしながら、あんなの服をほとんどはぎ取っていた。もはやあんなの上半身を隠す物は辛うじて体にまとわりついているブラだけ、それも、大きく上にずらされて肩のあたりにある状態だから、完全に下着としての機能を喪失している。堺雅史はあんなの股間に手を入れて動かしながら、口やら鎖骨やら胸やらに忙しくキスの雨を降らせている。その際、雅史の体が離れた時に、あんなの未だ色素の沈殿がほとんどない、綺麗な色の乳首が孫子からは覗き見ることができた。あんなの体はいまや全身朱色に染まり、性的な興奮を覚えていることは確実で、時折、ゆっくりと首を左右に振る以外は、抵抗らしい抵抗をしていない。それどころか、雅史の顔が近づいてくると、自分のほうから舌を突き出してキスをねだったり、大股を開いてもぞもぞと雅史の手が入っている場所をもぞもぞと動かしたり、と、明らかに雅史を迎え入れる体勢が整った、という兆候さえ、観測された。
 あんなは、薬剤など使用しなくても一度興奮を覚えると、抑えが効かなくなる性質らしい……と、才賀孫子は観測する。だからといって、軽蔑する気にはならなかったが。相手は見ず知らずの男ではなく、相思相愛の相手であり、だから、柏あんなを抑制する要素は、第三者である孫子がその場にいる、というただ一点のみ、なのである。
 そして、その程度の異常性なら、抑制、ではなく、逆に、性的な興奮を誘導する要素として転換する。
 いわゆる、普段は抑制された被視姦願望の表出、というヤツだが、人間なら誰しも、その程度のアブノーマルな嗜好は潜在的に持っている……ということを、孫子はシルヴィ・姉から学んでいた。いや、半ば強制的に、学ばされていた。
 だから、長々とキスをした後、あんなが完全に理性を失った瞳で、
「もぉ……欲しい……」
 といって、自分から腰を浮かしたのをみても、孫子は特に驚かなかった。
 雅史があんなの求めに応じて下着ごとジーンズをずり下げる。同時に、あんなは雅史の股間部に手をやって、じじじじじ、と、雅史のジッパーをゆっくりと下げ、開いた部分に指を突っ込んで、すっかり元気になった雅史自身を外に出した。
 あんなの下腹部の茂みは孫子自身のものより控え目な面積で、雅史の男性器は体格に似ず、随分大きいように、孫子には思える。とはいっても、孫子は怒張した男性器を見るのはこれで二度目、しかも、一度目は別のこと、屈辱感で意識を占められており、詳しく観察したり記憶したり、という精神的余裕はなかったので、かなり漠然としたイメージしか記憶していない。
 それでも、ひさしぶり、かつ、二度目にみるそそり立った男性器はいかにも禍々しい形状をしている、と、孫子は改めてそう感じた。
 掴んだ雅史自身を自分の茂みに導いているあんなと、ふと目が合い、その瞬間、あんながどこか誇らしげな微笑みを浮かべたのを、孫子は確かにみた。
 しかし、雅史があんなの上に覆い被さり、しずしずと体を沈めていくとあんなも孫子の事など気にしている余裕がなくなる。痛みを堪えるように眉間に皺を寄せ、「んんんんんっ!」と呻き、雅史の腰が完全に沈むと、下から腕を廻してがっしりと雅史の胴体に抱きついた。
 雅史は、そんなあんなの様子には頓着せず、ず、と、一挙動で腰を引く。と、あんなが「ひっ!」と悲鳴に近い声をあげ、雅史の背中に廻した手を蠢かせる。
 この体位、この角度だと、もちろん、孫子からは結合部を望むことはできない。以前、強制的に見せつけられた苦い経験があるので、孫子のほうも座る位置を改めてまで見たいとも思わないが。
 再び、雅史は、腰を打ちつけ、そして、引く。その度に、あんなは、「あん!」とか「ひゃん!」とかいう小さな叫びを上げる。
 雅史の動きが速くなるにつれ、あんなの様子からも余裕がなくなっていく。
 あんなの口から漏れる声はすぐに「あ、あ、あ、あ、あ……」という一続き連なる嬌声となった。それ以外に、雅史が動く都度に、じゃっ、じゃぁ、じゃぁ、という水音がする。
 雅史は口を半開きにして愉悦の表情を浮かべ、黙々と単調な動きを続けている。
 やがて、あんなの声が、
「……あー、あー、あー……」
 という尾を引くものになり、それがさらに、
「……駄目、駄目、駄目っ!」
 に、さらにさらに、
「行くの行くの行っちゃうの……」
 へと変化する。
 どうやらあんなは、自分の言葉で昂ぶっていく性質があるようだ、と、孫子は観察した。
 あんなの昂ぶりに刺激されたのか、忙しくピストンを繰り返している雅史の背中もそれまでにない震えを伴いはじめた。
「……駄目! 中は駄目!」
 雅史の頂点が近いことを敏感に察したあんなは、下から渾身の力を込めて雅史の体を突き飛ばす。
 突き飛ばされてあんなから離れた雅史は、そこだけ露出した肉棒の先端から凄い勢いで白濁液を射出しつつ、尻餅をついた。
 はぁはぁいいながらぐったりと横たわるあんなの裸体に、雅史の射出した精液が降り注ぐ。
 尻餅をついた雅史は、「今し方、自分のした行動が信じられない」といった表情をして、やはり荒い息をついていた。

「……今日は、本当にいいものを見せて貰いました……」
 呆然とした様子で息を整えている二人を前に、孫子は立ち上がって優雅な挙動でお辞儀をする。
「それでは、わたくしは、そろそろおいとまさせていただきます。
 ごきげんよう……」
 そして、孫子はあんなの部屋から出て行った。
 柏あんなも堺雅史も、孫子のほうに顔を向けさえしなかった。
 おそらく、自分たちの気持ちの整理をつけるのに忙しかったのだろう。

[つづき]
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